Hollandse Kust Noordから最初の電力を送電
2023年6月19日、オランダの「Hollandse Kust Noord Wind Farm」で最初のグリーン電力が生産され、送電網を介して陸上に送電されたそうです。完全な稼働は2023年末までに開始される予定。
「Hollandse Kust Noord Wind Farm」の建設をおこなう事業者は、Shell と Eneco のコンソーシアム CrossWind。オランダのエグモント・アーン・ゼー(Egmond aan Zee)の海岸から18.5km沖合に建設しており、総発電容量は759MW。Siemens Gamesa の出力11MW風力タービン「SG 11.0-200 DD」69基で構成され、風力タービン基礎のモノパイルはTPレスのタイプを採用。
完全な運転開始は2023年末までに実施される予定で、年間3.3TWhのグリーン電力生産が見込まれている。
風力タービン設置作業は24時間365日継続
洋上で風力タービン基礎のモノパイル設置が開始されたのは、2022年10月中旬。そして、全てのモノパイル設置が完了したのは2023年2月。4カ月でモノパイル設置を完了。風力タービンは、2023年4月15日に1基目が設置され、こちらはまだ全69基の設置は完了していませんが、CrossWindに掲載されている記事によると24時間365日体制で作業が行われているそうです。
The installation of the wind turbines takes place around the clock, 24 hours per day and 7 days per week.
In the event of adverse weather conditions, construction work will be suspended. Weather permitting, the team onboard the Scylla can install one wind turbine in 24 hours.
(風力タービンの設置は、24時間365日体制で行われます。)
(悪天候の場合、工事は中止となります。 天候がよければ、Scylla に搭載されたチームは 24時間以内に1基の風力タービンを設置できます。)
本来、洋上風力発電所の建設現場はこうなんでしょうね。快適な宿泊設備や交代人員の確保など労働環境は整備されていると思いますが、大変な事業であることは間違いない。
風力タービン設置を開始した4月15日から数えて69日目は、6月22日。1日1基のペースで施工が進んでいれば設置完了する時期ですが、荒天による中止やトラブルなどで何日かは中止になっているはずなので、設置完了はもう少しあとになるでしょう。
「Hollandse Kust Noord Wind Farm」付近のAIS情報を確認すると、施工しているSEP起重機船は1,500トン吊りの「SEAJACKS SCYLLA」から1,200トン吊りSEP起重機船「WIND OSPREY」に変わっていました。作業船の入れ替え時に間が空いているのか、ラップしているのかによっても完了時期は変わりそうです。
よく読まれている記事