クルーズ船が修理場所へ向かうため象徴的なファンネルを一時撤去
アメリカのマイアミに本拠を置くクルーズ会社カーニバルクルーズライン(Carnival Cruise Line)が運航するクルーズ船「CARNIVAL PANORAMA」で少し困った事態が起きているという。
2019年12月に就航した全長323mの大型クルーズ船「CARNIVAL PANORAMA」では2023年11月初旬に操舵および推進装置にトラブルが生じ、航行速力が大幅に低下するという現象が起きていた。復旧には修理が必要でしたが定期修繕ではなくスポット的な臨時修理であったため、大きな船体を収容するドックは限られており少ない候補場所から選定作業がおこなわれ、オレゴン州のポートランドにある造船所Vigorで修理が可能になりました。
造船所Vigorへの航行経路に存在する橋の桁下制限
修理可能な造船所は見つかりましたが、ここで大きな問題が発生。修理をおこなうオレゴン州ポートランドにある造船所Vigorへはコロンビア川を約165km(約90海里)上流へさかのぼる必要があり、その経路上にはいくつかの橋が架かっている。どの橋が影響しているのかは分かりませんが、クルーズ船「CARNIVAL PANORAMA」のエアドラフトでは桁下制限により通航が出来ないという。
この問題を解消するために選択された方法は、クルーズ船のファンネル(煙突)を一部撤去して水面上高さを下げるというもの。そして現在、カナダのビクトリアでファンネルを一部撤去するための作業がおこなわれているようです。
クルーズ船「CARNIVAL PANORAMA」
船名 | CARNIVAL PANORAMA |
総トン数 | 133,500トン |
長さ | 321.56m |
幅 | 37.19m |
速力 | 18ノット |
旅客定員 | 5,146人(最大) |
船籍 | パナマ |
建造年 | 2019年 |
12月23日にはクリスマスクルーズを予定
もうすぐ11月も終わるという段階ですが、クルーズ船「CARNIVAL PANORAMA」は12月23日出発のクリスマスホリデークルーズの予定が入っているという。残り1ヶ月も無い状態。
カナダのビクトリアからオレゴン州のポートランドまでの往復とビクトリアからロングビーチまでの回航だけでも半月くらいは必要になりそう。それに加えて本来の目的である操舵および推進装置の修繕とその後のファンネル復旧という作業をこなさなければならない。クリスマスクルーズは一部ファンネルを撤去した状態で運航する可能性もあるのでしょうか・・。
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