Cyan RenewablesがFFIVの設計にUlsteinを選択

Cyan RenewablesがFFIVの設計にUlsteinを選択 起重機船、クレーン船
スポンサーリンク

Cyan RenewablesがFFIVの設計にUlsteinを選択

Ulsteinのプレスリリース

CYAN RENEWABLES SELECTS ULSTEIN FFIV DESIGN

(CYAN RENEWABLES が ULSTEIN FFIV デザインを選択)

https://ulstein.com/news/cyan-renewables-selects-ulstein-ffiv-design

 2023年4月20日、Ulsteinはシンガポールに本社を置くCyan Renewablesと洋上風力向けのFFIV(Floating Foundation Installation Vessels)、フローティングタイプの基礎設置船の設計について契約を行なったことを発表した。

Ulsteinが設計するFFIV
出典:Ulstein

 新しいFFIVは、モノパイルやジャケットなど風力タービン基礎設置のため最先端の設計が施されているそうです。

 広い甲板スペース、大容量のクレーンに加え、メタノール燃料を使用する2元燃料エンジンやバッテリーエネルギー貯蔵システムで構成されるハイブリッド電力システムなどが搭載され、低排出性能も備えているという。

スポンサーリンク

Ulsteinと言えば「ULSTEIN X-BOW」

 Ulsteinは、船舶設計や造船などを行うノルウェーの企業。特に独自開発の「ULSTEIN X-BOW」は広く知られており、2006年にアンカーハンドリング・タグ「Bourbon Orca」に初めて導入されると関係者の関心を集めました。

 完成イメージを見ると今回設計するFFIVも「ULSTEIN X-BOW」を採用しているようです。存在感があり、機能美というかデザイン的にも素晴らしい形状。「ULSTEIN X-BOW」を搭載した自航式クレーン船ともなると外観の見た目が最高ですね。

ULSTEIN X-BOWとは?

ULSTEIN X-BOWとは、inverted bow(逆船首)と呼ばれる船首の形をコンセプトとして設計され、斧のような外観が特徴的な船首形状。

ULSTEIN X-BOWを最初に導入した「Bourbon Orca」
出典:Ulstein

 荒天航行時に船首が水面上に出てしまう事が少ないのでスラミングと呼ばれる船体が水面に叩きつけられる現象が起こりにくい。さらに、波による速度損失が低減され、速力の向上や燃料消費の削減につながるという効果がある。

 ULSTEIN X-BOWを最初に導入したのは、2006年に建造されたAHTS(Anchor Handling Tug Supply)の「Bourbon Orca」。

関連記事 Ulstein X-BOWとX-STERNの両方を採用しているSOV船👇

スポンサーリンク

昨年発表された吊り上げ能力8,000トンの自航式クレーン船

 設計について契約をおこなった基礎設置船FFIVのスペックについては記載が無いので不明ですが、2022年9月にUlsteinは、吊り上げ能力8,000トンのクレーンを搭載した自航式クレーン船「ULSTEIN HX122」を発表しています。

型式HX122
長さ230.0m
61.6m
クレーン能力8,000トン
甲板面積10,000㎡
甲板強度15~30トン/㎡
喫水7.5m~11.0m
「ULSTEIN HX122」の概要
8,000トンのクレーンを搭載した自航式クレーン船「ULSTEIN HX122」
出典:Ulstein
スポンサーリンク

Ulsteinが設計した建造中の「Seaway Alfa Lift」

3,000トン吊りクレーンの設置を行う「Seaway Alfa Lift」
出典:OHT

 中国で建造しているSeaway 7の3,000トン吊りクレーンを搭載した「Seaway Alfa Lift」もUlsteinが設計している。洋上風力向けの自航式クレーン船で、風力タービン基礎の設置をメインに設計されているのでFFIVといえる。さらに「Seaway Alfa Lift」は、特殊な”半潜水式”という機能を搭載。

「Les Alizés」中国出港時の動画に見切れる建造中の作業船
出典:Twitter | @jandenulgroup

 「Seaway Alfa Lift」は、2019年3月に建造が開始され、かれこれ4年以上経過していますがまだ未完成。というのも建造中の事故により2022年初頭の完成予定が2023年後半に延期されています。

 2023年1月に完成した「Les Alizés」が中国を出港する時の動画に見切れていましたが、外観はほぼ完成しているようです。

スポンサーリンク
興味深い海の世界

あらゆるものが巨大な海の世界。
なかでもインパクトの強い画像を中心に海の世界を紹介。

スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました