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米国初の洋上風力専用ヘリコプター納入、効率的な人員輸送が可能に

米国初の洋上風力専用ヘリコプター納入、効率的な人員輸送が可能に 洋上風力発電
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米国初の洋上風力専用ヘリコプター納入、効率的な人員輸送が可能に

HeliService にリースされたヘリコプター、レオナルド社製「AW169」
出典:LCI
LCIのプレスリリース【2023年6月27日掲載】

LCI DELIVERS FIRST EVER DEDICATED OFFSHORE WIND HELICOPTERS TO THE UNITED STATES OF AMERICA

(LCI、史上初の洋上風力専用ヘリコプターを米国に納入)

https://www.lciaviation.com/media/press-releases/lci-delivers-first-ever-dedicated-offshore-wind-helicopters-to-the-united-states-of-america/

2023年6月27日、アイルランドのダブリンに本拠を置く航空機リース会社LCI(Lease Corporation International)は、米国初の洋上風力専用ヘリコプターとなる2機の機体を長期契約に基づいて HeliService USA へリースしたことを発表しました。

洋上に風力タービンや変電所などの設備を設置する洋上風力発電所では、建設・運用・メンテナンスなどで一般的に人員輸送手段として使用されているのは、CTV(Crew Transfer Vessel)やSOV(Service Operation Vessel)と呼ばれる船舶。ですが、速力の早いCTVでも最高速力は25ノット程度(約46km/h)で、最寄の港から風力発電所までが遠く離れている場合には移動に長い時間がかかってしまいます。

その点、最大速度300km/h以上のヘリコプターを洋上風力発電所の移動手段として導入すれば人員輸送にかかる時間は大幅に短縮。ただ、輸送できる人数はパイロット1人または2人以外に8人~10人と限られており機材や工具などの運搬にも制限があるので、船と比べて一長一短あるといった感じでしょうか。緊急時の移動を含めて俊敏性に優れており、沿岸から離れた場所で洋上風力の建設が進めばさらに需要は高まる可能性がありそうです。

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ヘリコプター1機で28億円以上

LCI から HeliService USA にリースされた2機のヘリコプターは、レオナルド社製の「AW169」。2機のうち1機は新造された機体とのことで、2,000万ドル、日本円に換算すると約28億円以上の価値があるそうです。実際のリース費用がいくらなのかは分かりませんが、安くは無さそう。

LCI に掲載されている情報によると、「AW169」はレオナルド社が開発および製造する4.5トンクラスのツインエンジンヘリコプターで、厳しい運用条件でも多用途に使用できるクラス最高の性能を備えており、FAA(米国連邦航空局) および EASA(欧州航空安全庁)の基準をはじめ厳しい規制要件を上回っているという。

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「South Fork Wind」「Vineyard Wind」で運用予定

風力タービンのナセルにヘリコプターからホイスト降下
出典:LCI

LCI から2機のヘリコプターをリースした HeliService USA は洋上風力発電所での運用について2件の契約を締結している。1件目は2022年4月に「South Fork Wind」などを開発する Ørsted と Eversource との間で契約、2件目は2022年6月に「Vineyard Wind」でのヘリコプター輸送に関する契約をGEと結んでいる。

「Vineyard Wind」では、ビンヤード島にあるマーサズ・ビンヤード空港から洋上風力発電所の「Vineyard Wind」へ人員輸送をおこなう計画で、空港に旅客施設や専用の格納庫を建設する予定。

空港でのヘリコプター離着陸は問題なさそう。風力発電所側もSEP船やSOV船、洋上変電所にはヘリパッドがあるので着陸することが出来る。ですが、実際の運用やメンテナンスでは風力タービンのナセルにヘリコプターからホイスト降下することもあるそうです。これはメンテナンス技術者の中でも無理な人がいるかも。

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来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

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SEP起重機船 世界ランキング 2023

世界的な再生可能エネルギーへの転換に伴い、洋上風力発電の建設は勢いを増すばかり。
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