DP制御下で「Gulliver」による洋上変電所の設置

フランス北西部にあるクルル=シュル=メール(Courulles-sur-Mer)の北約15kmのセーヌ湾で建設中のCalvados Offshore Wind Farmで洋上変電所のジャケットとトップサイドの設置が完了。作業を行ったのは、ベルギーのScaldis Salvage & Marine Contractors NVが所有する4,000トン吊り起重機船「GULLIVER」。
- ジャケット 重量1,300トン、高さ30m
- トップサイド 重量2,100トン、長さ41m、幅29m、高さ17m

4本のジャケット基礎杭は2022年にDEMEのSEP船「Sea Installer」によって先行して設置が行われ、2023年3月18日にジャケット、同年3月28日にトップサイドの設置が「GULLIVER」によって行われた。
重量は、ジャケット1,300トン、トップサイド2,100トン。
「GULLIVER」は自航式でイギリスのロイド船級協会によるDP(AA)というClass2相当の自動船位保持装置を搭載しており、今回行われた一連の洋上変電所設置作業はDP制御下でおこなわれたそうです。
トップサイドを輸送台船から吊り取った後、据え付け位置までの移動と設置作業を行う動画を見るとスムーズで迅速な作業の様子から性能の高さが分かる。
4,000トン吊り起重機船「GULLIVER」の特徴 ”スライド式のジブ” の詳細はこちら👇
Calvados Offshore Wind Farmの概要

- 設置位置:フランス Courulles-sur-Merの北約15kmのセーヌ湾、水深22m~31m
- 発電容量:448MW
- 風力タービン:Siemens Gamesa SWT-7.0-154、7MW、64基
- 風車基礎:着床式、モノパイル
- 風車形状:出力7MW、ローター直径 154m、ブレード長さ 75m、受風面積18,600m2
- 運転開始予定:2025年
フランスで建設中の洋上風力発電所 Calvados Offshore Wind Farm (Courseulles-sur-Mer)では、Siemens Gamesaの7MW風力タービン64基が設置される予定で総発電容量は448MW。風車基礎は着床式のモノパイルを採用。施工を予定している作業船は、モノパイル設置を「SAIPEM 3000」、風力タービン設置をSEP起重機船「Sea Installer」。
「SAIPEM 3000」によるモノパイル設置では、世界最大級のバイブロハンマー「GIANT 2000」を使用する予定。


出典:Youtube | EDF Renouvelables
重量425トン、世界最大級のバイブロハンマー「GIANT 2000」👇
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