新たな発想による洋上風車基礎設置船。その名は「VERticale」。名前の通り風車基礎部材を垂直に立てた状態で設置場所まで運搬し、設置するというもの。「VERticale」に搭載するクレーンは5,000トン吊りを想定。
洋上風力の新しい基礎設置船コンセプト「VERticale」
オランダのロッテルダムに拠点を置き、船舶の設計などを行う Vuyk Engineering Rotterdam が新たな発想による洋上風車基礎設置船「VERticale」を発表。自航船タイプの大型クレーン船で、搭載されるクレーン容量は5,000トン。特徴は、風車基礎杭のモノパイルを立てた状態で設置場所まで運搬するという点。
課題は設備投資の最小化
The challenge was to find a balance between vessel capabilities for installing future wind turbine generator foundations, with a clear focus on CAPEX minimization.
(課題は、CAPEX の最小化に明確に焦点を当てながら、将来の風力タービン発電機の基礎を設置するための船舶の能力のバランスを見つけることでした。)
Vuyk Engineering Rotterdam (VER) presents VERticale | Vuyk Engineering Rotterdam (vuykrotterdam.com)
Vuyk Engineering の掲載記事によると、開発された洋上風車基礎設置船「VERticale」はCAPEX(設備投資)の最小化に焦点を当てて設計されているようです。
港内でのモノパイル積み込み時に、立てた状態で積み込むことで、甲板上に建て起こしを行うための機材・設備が不要というメリットがある。
さらに、モノパイルを打ち込む前には必ず建て起こして設置をおこなうので、事前に港内でその作業をおこなう事は、洋上での作業を少なくすることにつながっている。
洋上でのリスクが高いモノパイルの建て起こし作業を事前におこなう事で、モノパイル設置のリスク低減、作業可能期間の延長につながり運用コスト(OPEX)が削減されるそうです。
船名 | VERticale |
クレーン能力 | 5,000トン |
長さ | 218.0m |
幅 | 70.0m |
甲板面積 | 10,500m2 |
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