大分ホーバークラフトで事故により中断していた操縦訓練を再開
2024年8月10日、大分空港と大分市内を結ぶ海上交通アクセスとして2024年秋の運航開始を目指す大分ホーバークラフトで、先月発生した事故により中断していた操縦訓練を1か月ぶりに再開しました。7月5日に大分市側の西大分発着場で2番船「Banri」がスロープ側面に衝突し、船体の一部が損傷したため修理を実施。事故後、操縦訓練は中断されていましたが、2番船「Banri」の船体修理を終え再開したという。
これまでに大分ホーバークラフトでは、2023年11月の操縦訓練初日に1番船「Baien」が大分空港でガードレールに接触した最初の事故から数えて4件の事故が起きている。
3件目の事故後、大分空港側のS字カーブ付近には接触時の衝撃を吸収する目的で大型土嚢の設置がおこなわれ、4件目の事故を受けて西大分発着場には発泡スチロール製の緩衝材を設置する対策が講じられています。
”このまま訓練できれば秋の就航に大きな問題はない”
ホーバークラフト海上での操縦訓練再開 7月に接触事故で中止(抜粋)
運航会社「大分第一ホーバードライブ」の小田典史社長は「このまま訓練できればこの秋の就航に大きな問題はない」と話していました。
出典:https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20240810/5070019172.html
運航会社の「大分第一ホーバードライブ」小田典史社長は、今回の操縦訓練再開に関してメディアのインタビューに応じており、”このまま訓練できれば秋の就航に大きな問題はない” と述べています。
これまでの操縦訓練中に起きた4件の事故を考えると、ほんとに就航出来るのか心配な状態だと思いますが、大きな問題は無いそうです。対外的に問題が無いことをアピールしたいという気持ちは理解できますが、短期間で4件の事故が起きている現実を直視せず、交通手段として大前提の「安全」という重要なポイントを軽く見ているような印象にも受け取れる。この点について、報じられる会社のコメントを見るたびに違和感を感じていました。
仮に予定通り就航したとして、短期的には話題性の高さからそれなりに乗船率は確保されそうな気がしますが、長期的には安全性に対する不安で乗客が減少していくような気がしてならない。個人的に期待値が高かっただけに、大分ホーバークラフトの現状を考えると残念な気持ち。
大分ホーバークラフトで操縦訓練中に起きたこれまでの事故
- 2023年
11月8日 - 2024年
3月21日 - 4月25日
- 7月5日2番船「Banri」西大分発着場でスロープ側面に衝突
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