ロッテルダムにあるSifのモノパイル製造工場拡張工事が完了

Sifは、オランダのマースヴラクテ(Maasvlakte)にあるモノパイル製造工場で拡張工事が完了したことを発表しました。
2025年5月14日におこなわれた開所式には、オランダのソフィー・ヘルマンス(Sophie Hermans)気候政策・グリーン成長大臣をはじめ、多くの関係者が出席。4万m2だった既存の生産施設は6万m2に拡張され、直径11m、長さ120m、重量2,500トンのモノパイル製造が可能になった。年間で重量2,500トンのモノパイルを200基、重量で50万トン製造する能力があるという。拡張工事は16ヶ月の期間でおこなわれ、2023年2月に3億2,800万ユーロ、日本円で約469億円(当時の為替相場で1ユーロ=143円として換算)という巨額の最終投資決定を下したことが発表されていました。
プレスリリースの中でSif Holding N.V.の Fred van Beers CEOは、欧州のほとんどの洋上風力開発地域に近接し、設置船が24時間365日アクセスできる岸壁施設を備えているため、最先端のモノパイル基礎を用いて設置作業を最適化できる」と、述べています。
製造メーカー | JFEエンジ 笠岡 | CWHI 欽州ヤード | Dajin Offshore 蓬莱生産基地 | Dajin Offshore 盤錦生産基地 | Sif Group ロッテルダム | EEW SPC ロストック |
年間製造能力 | 8~10万トン | 65万トン | 50万トン | 50万トン | 50万トン | 25万トン |
最大直径 | 12m | 15m | 11.5m | 16m | 11m | 12m |
最大重量 | 2,500トン | 4,500トン | 2,500トン | 5,000トン | 2,500トン | 2,500トン |
最大長さ | 100m | 不明 | 120m | 不明 | 120m | 120m |
拡張工事が完了したモノパイル製造工場での最初のプロジェクト

拡張工事が完了したモノパイル製造工場での最初のプロジェクトは、アメリカの「Empire Wind 1」とオランダの「Ecowende」向けとなるモノパイルの製造。「Empire Wind 1」向けとなる54基の基礎のうち、モノパイル30基以上とトランジションピース用の主要鋼材はすべて完成しており、「Ecowende」向けのTPレスモノパイル52基の生産はまもなく開始される予定だという。
計画されているプロジェクトとして、ポーランドの「Baltyk 2&3」向けとなるモノパイルとトランジションピース、そしてオランダの「Oranjewind」向けモノパイルの製造が予定されている。
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