Wedge Connection共同産業プロジェクト始動
Wedge Connection Joint Industry Project started by a large consortium
(大規模コンソーシアムが Wedge Connection 共同産業プロジェクトを開始)
https://c1connections.com/wedge-connection-joint-industry-project-started-by-large-offshore-wind-consortium/
2024年7月3日、C1 Connectionsは世界有数の洋上風力発電開発業者とサプライヤーで構成されるコンソーシアムで風力タービン部材に関する新しい接続技術「C1 Wedge Connection」の商業化を目指す共同業界プロジェクト(JIP,Joint Industry Project)を開始したと発表。
Wedge Connection JIPは、「C1 Wedge Connection」のフランジ製造からモノパイルやトランジションピース、タワーなど部材に溶接するまでの生産サプライチェーン全体に関する洞察を参加者に提供することを目標にしている。さらに「C1 Wedge Connection」を使用した設置速度、杭打ち、気密性・防水性といったシーリングなど、設置に関するあらゆる側面の知識と直接的な経験が得られるという。
- bp
- TotalEnergies
- RWE
- Vattenfall
- EnBW
- Iberdrola
- Ocean Winds
- Orsted
- Equinor
- Siemens Gamesa Renewable Energy
- Vestas
- GE Vernova
- C1 Connections
将来的な風力タービン大型化に対応


「C1 Wedge Connection」は、従来のボルト式L型フランジに比べて高い終局強度と疲労抵抗を実現し、軽量設計であることから従来方式に代わる接続方法として期待されている。開発は2017年初頭に開始され、2022年にはドイツのArcadis Ost 1で半潜水式クレーン船「Thialf」による風力タービン設置作業のうち甲板上に設置したダミータワーの接続に採用されています。
C1 Connectionsはプレスリリースの中で、風力タービンの大型化に伴い将来的に従来のL型フランジでは必要な容量を提供できなくなる場合があると述べています。
より大きな風力タービンを支える部材の接続を考えた時、単純に接続する断面を大きくすれば対応出来そうな気がしますが、風力タービンの場合、ブレードとの離隔距離に制限があるためタワー部材の大きさは限られるという問題があるようです。

出典:Heerema
Wedge = 楔くさび

“Wedge” という言葉には ”楔(くさび)” という意味がある。
従来のボルト式L型フランジ接続では延長する方向に対してフランジが垂直ですが、「C1 Wedge Connection」は延長方向とフランジが平行。そして、ボルトナットでフランジを締め付けて固定するのではなく、楔形の形状をした専用の部材を使用して固定。
楔(くさび)とは、断面が鋭角のV字形をなす木片や金属片。これをほかの物体に押し込むと、くさびの両側面に垂直な方向に大きな力が生じるので、物体を割り広げるのに使われる。また逆に側面に垂直な方向に大きい力が加わっても、くさびを押し出す方向には小さい力しか働かないので、2物体を固着させるのにも使われる。
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