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中国で1,000トン吊りのSEP起重機船「精铟03」が完成

中国で1,000トン吊りのSEP起重機船「精铟03」が完成 起重機船、クレーン船

 中国の遼寧省 大連市で建造している1,000トン吊りSEP起重機船「精铟03」(JING YIN 03)の海上公試、クレーン検査、ジャッキアップテストが完了し、間もなく引き渡しが行われるようです。

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中国で1,000トン吊りのSEP起重機船「精铟03」が完成

 中国の遼寧省 大連市にある大連船舶重工集団海洋工程有限公司で建造している1,000トン吊りSEP起重機船「精铟03」(JING YIN 03)が完成。

 2022年9月にドックから進水した時はクレーンの搭載、レグの延長などが終わっていない状態でしたが、その時点での完成時期は2022年10月の予定でした。残っている作業のボリューム的に厳しそうな予感はしてましたが、2ヵ月ほど完成が遅れたようです。

 中国のニュース記事によると、2022年11月25日にジャッキアップテストが行われ、12月14日には6日間に及ぶ海上公試が完了。海上公試では、推進システムの安全性などがテストされ、実測された最大速力は10ノット。

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1,000トン吊りSEP起重機船「精铟03」(JING YIN 03)の概要

フルジャッキアップした状態の「精铟03」

 「精铟03」の船体寸法は、長さ115.5m、幅43.8m、深さ8.5m、レグ長さ113.8m。搭載されているメインクレーンは1,000トン吊り。もう1台補助クレーンが搭載されていますが、そちらの吊り上げ能力は不明。作業可能な最大水深は70m。レグを最大までジャッキアップすると船底から下に93mレグが出た状態になるそうです。

 どのSEP起重機船にも言える事ですが、海底の地質条件によってレグが埋まり込む長さは変化します。海底面が岩盤のような硬い地盤だった場合、全くレグが地盤に埋まらない状態で約90m分のレグが海流の影響を受け、さらに海面上に出ている船体が風による影響を受けるという状況だと安定性は大丈夫なんでしょうか。海底面が岩盤だと安定性の観点から最大作業水深を制限しないと闇雲に水深だけで作業できるかどうかを判断してると、いつかジャッキアップしたSEP起重機船が転倒するという大惨事が起きてしまいそうな気がします。

最大16MWの洋上風車組立が可能

船名JING YIN 03
(精铟03)
クレーン能力1,000トン吊り
長さ115.5m
43.8m
深さ8.5m
レグ長さ113.8m
作業水深最大70m
所有会社KEEN OFFSHORE ENGINEERING
(広東精铟海洋工程股份有限公司)
SEP起重機船「JING YIN 03(精铟03)」の概要

 「精铟03」のクレーン能力はそこまで大きくありませんが、ジブが長く、最大で16MWの洋上風車組立を行うことが出来る。

 その他に特徴として、ディーゼルエンジンと電気のハイブリッド動力を搭載しているそうです。中国のニュース記事によると、中国初らしい。中国船としては少し珍しい環境に配慮した仕様になっている。

 自航式ですが、DPSの等級は不明。

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