バハマ沖で100人以上の乗客を乗せたフェリーが沈没
2023年11月14日、カリブ海のバハマ沖で100人以上の乗客を乗せたフェリーの沈没事故が発生。
事故の翌日15日に発表されたバハマ政府の情報によると、事故当日の午前9時30分頃に乗客約140人を乗せてフェリー「Islander III」はニュー・プロビデンス(New Providence)を出港。出発から約30分後にフェリーは浸水し始めて、その後沈没したという。乗客の多くは船から海へ飛び込んで付近の船舶に救助されましたが、残念ながら乗客の女性1人が亡くなったそうです。
バハマ政府は沈没したフェリー「Islander III」の運航会社について、安全が確認されるまですべてのフェリーを運航停止とする意向を明らかにしています。
事故当時、フェリーはブルーラグーン島へ向かっていた
報道されている情報によると、事故を起こしたフェリーはパラダイス島のフェリーターミナルを出港し、ブルーラグーン島へ向かっていたという。
フェリーターミナルからブルーラグーン島までの距離を計測するとおよそ7km、約4海里。フェリーの速力は不明ですが、出港してから約30分後に浸水し始めたという情報から事故はブルーラグーン島の近くで発生したと思われる。
浸水によって傾くフェリーでの緊迫した状況
浸水によって傾き始めたフェリーの様子が記録された動画を見る限り、海象状況は悪くない感じで波も穏やか。浸水したフェリーも完全に海中へ沈没した訳ではなく、2階建ての構造になっている船体は浸水によって傾いた状態でも2階部分は水面より上に出ていました。最終的に浅瀬で海底に座礁し、フェリー上部のデッキは海面上に出たままという状態。
動画に映されている乗客のほとんどは救命胴衣を着用していたようですが、傾く船内から避難するという動きは全く見せず、じっと固まっている状態。いくら救命胴衣を着用していても沈没する船体に引き込まれれば、一緒に海へ沈んでしまうことは容易に想像できるはず。ですが、とっさにこのような場面に遭遇すると動けなくなってしまうんだと思う。非常に恐ろしいと感じました。
乗組員の方が落ち着いて救命胴衣着用を促した上で、迅速に避難を誘導していれば全員助かっていたかもしれない。
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