浮体式洋上風力タービン「国能共享号」で稚魚1万匹を受け入れ
国家能源集団に属する龍源電力集団(China Longyuan Power Group)が進めている浮体式洋上風力漁業統合プロジェクト「国能共享号」で、海域に設置した養殖ケージへ稚魚1万匹が入れられ養殖が開始されました。
「国能共享号」が設置されているのは、福建省南日島の近くにある国立海洋牧場デモンストレーションエリア。水深は約35m。4MWの風力タービンを搭載した浮体部分は、1辺約70mの三角形で高さ24m、設計喫水14m、総重量4,900トン。浮体中央部に正六角形の形状をした養殖エリアがあり、飼育水域は約10,000m3。
養殖ケージに放流した稚魚が1匹当たり700~800gの大きさまで成長する3~4ヶ月がサイクルとなり、成長の状態により稚魚を適宜追加で放流していくという。報道されている記事では養殖による収益は数百万元、日本円に換算すると数千万円に達すると見込まれており、洋上風力発電のコスト削減と効率向上、新たな生産性の創出に貢献するとしている。
遠隔管理システムにより無人状態で制御可能
「国能共享号」でおこなわれる養殖漁業ではプラットフォーム上に管理する人間がほぼいない無人状態で管理・制御ができるシステムを搭載しているという。
給餌システムやケージ網の洗浄、養殖魚の監視、水質管理など養殖に必要なほぼすべてを自動化。水温や水質など養殖魚の成育に重要となるパラメータを自動で測定し、魚の成長状態やサイズ・重量などはオンラインにより遠隔で観察・評価をおこなう。
確かに様々な要因が影響する養殖漁業で各種データを数値として管理することは効率的な上に人員削減にもつながるので一石二鳥。リスクを効果的に制御および防止できることから養殖漁業の収益性向上にも貢献するという。
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