Cyan RenewablesのSOV起工、2026年引渡し予定
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2025年2月25日、Cyan RenewablesはベトナムにあるVARDのVung Tau shipyardでSOV(建造番号:NB 979)の起工式(キール敷設式)がおこなわれたことを発表しました。
Cyan Renewablesのプレスリリースによると、新造SOV(Service Operation Vessel)の起工式は2025年1月10日におこなわれており、完成・引き渡し予定は2026年第2四半期。Cyan Renewablesは、2024年2月にSiemens Gamesa Renewable EnergyとSOVに関して15年間の長期チャーター契約締結を発表しており、今回建造を開始したSOVは完成後、台湾の「Hai Long Offshore Wind Project」で作業に従事する予定。
新造SOVの船体設計はVARD
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2024年2月14日、Cyan RenewablesがSiemens GamesaとSOVの長期チャーター契約締結を発表した同日、VARDはCyan RenewablesとのSOV船体設計および建造契約締結を発表しています。
VARDのプレスリリースによると、新造SOVは ”VARD 4 19” と呼ばれる船体設計を基に、台湾での運用に合わせて調整を施しながらも汎用性の高い仕様になっており、最新のDC技術を使用して設計されたハイブリッドディーゼル電気船。基本の推進装置に加えて、格納式アジマススラスター2基を搭載する仕様は初めての組み合わせになるという。
船体寸法は長さ85.5m、幅19.5m、速力は13ノット、84人分の宿泊設備を備えている。SOVの主要設備であるメンテナンス時に風力タービンへ昇降する設備は、Seaonicsの ”ECMC GW30”(Electric Controlled Motion Compensated Gangway:電動動作補償ギャングウェイ)を搭載。最大長さ30mの通路は、3トン吊りの3D動作補償クレーンを備えた固定式ペデスタル仕様となっており、効率的な物流作業をサポートする貨物エレベーターが含まれている。
Cyan Renewablesは東洋建設と外洋作業船に関する覚書を締結
2025年2月10日、Cyan Renewablesは日本の東洋建設と外洋作業船に関する広範なパートナーシップ構築に向けた覚書締結を発表しています。
Cyan RenewablesがLinkedInに投稿した内容は、日本における洋上風力支援船の包括的なサプライチェーンの構築に焦点を当てた戦略的パートナーシップ確立を目指すとした上で、Cyan Renewablesの洋上風力支援船ノウハウと東洋建設のエンジニアリング能力により、日本および潜在的な地域全体における洋上風力発電プロジェクトのサプライチェーンを強化するとしている。
東洋建設のプレスリリースを見ると、自社保有の自航式多目的船と現在建造中のケーブル敷設船に加え、Cyan Renewablesとのパートナーシップにより、外洋施工に必要な船舶・技術などのリソースを相互に活用。アジア太平洋地域における洋上風力発電事業等幅広い分野でのサプライチェーンの展開が期待されると述べています。
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