クルーズ船のような非自航船「明珠七号」、船体が傾き沈没の危機


出典:龙de船人
2026年7月14日、中国の浙江省温州市に係留されていた「明珠七号」(Ming Zhu Qi Hao)の船体が大きく傾き、沈没の危機に瀕している。
一見するとクルーズ船のように見える外観の「明珠七号」は、プロペラを搭載していない非自航船。全長158m、幅30mの船内は7層のデッキで構成され、レストランや宿泊設備を備えたフローティングホテルとして建造。2005年にプロジェクトが最終決定され、2008年に本格的な設計がスタートし、2010年1月に建造を開始、28か月後の2012年5月に完成。係留場所付近の文化・観光複合施設として計画され、プロジェクトの総投資額は2億8,000万元(1元=20円として換算すると日本円で56億円)。「明珠七号」の建造費だけでも1億元(20億円)を超えていたという。
中国メディアの報道情報によると、7月14日20時過ぎに通報を受けて関係者が現場へ到着した時はまだ船体傾斜はわずかだったそうですが、同日21時ごろには傾斜が大きくなっていたという。これまでのところ、人的被害の報告はない。

Googleマップ航空写真で「明珠七号」の係留位置を確認すると、岸壁の反対側には船体がピッタリ収まるくらいの場所に3基のドルフィンが設置されています。船体は岸壁がある右舷側に傾斜しており、左舷側がドルフィンに引っ掛かっていることで、辛うじて転覆を免れているようにも見えます。もしくは既に船底の一部は着底しているかもしれません。
温州明珠クルーズ有限公司の声明

关于瓯江路闲置趸船“明珠七号”倾斜有关情况的说明
2026年7月14日20时10分,我司停靠于瓯江路杨府山浦西靠泊平台的闲置趸船‘明珠七号’在大潮汛涨潮期间发生倾斜,我司第一时间启动应急预案,相关部门迅速到场开展处置工作,详细原因正在进一步调查中。
温州明珠邮轮有限公司 2026年7月15日
【翻訳】甌江路における係留中の浮桟橋「明珠7号」の傾斜に関する声明
2026年7月14日20時10分、瓯江路沿いの楊府山浦西係留プラットフォームに係留されていた浮桟橋「明珠7号」が、大潮の満潮時に傾斜しました。当社は直ちに対応計画を発動し、関係部署が速やかに現場へ急行して事態への対処にあたりました。本件の具体的な原因については、現在詳細を調査中です。
温州明珠遊船有限公司 | 2026年7月15日
完成直後に温州大橋へ衝突、

出典:龙de船人
「明珠七号」は完成直後の2012年5月23日に、現在の係留位置よりも上流にある郭公山埠頭へ向かって曳航中、温州大橋に衝突する事故を起こしている。
船主から提供された喫水線から船体上部までの水面上高さのデータに基づいて海事局が通過を許可していたものの、そのデータと実際の寸法に食い違いがあったことが事故原因。
その後、「明珠七号」は郭公山埠頭に接岸しましたが、景観を遮るとして地元住民から反対運動が起き、別の埠頭へ移動せざるを得なくなったという。さらに、付帯施設や資金調達をめぐる問題から改修や運営開始が幾度となく延期され、プロジェクトは完全に頓挫。
「明珠七号」は2013年3月に今回事故が起きた瓯江路沿いの係留場所へ移動した後、14年間にわたって係留されたまま放置されていた。船内空間の大部分は未完成かつ未使用の状態で、本格的な営業開始には至らず、下層デッキの一部が短期で宴会場として利用されたことはありましたが、上層デッキで計画されていた文化観光施設やホテル施設などは実現しなかった。温州明珠クルーズ有限公司は子会社の温州明珠遊艇有限公司を通じてプロジェクトへ出資をおこなっていましたが、温州明珠遊艇有限公司は深刻な経営難に陥り、2019年に破産を申請、2023年12月には会社が解散。競売や所有権譲渡が幾度となく試みられたものの買い手は現れず、「明珠七号」は巨大な放置船となっていた。

【動画】船体が傾斜した「明珠七号」
温州“明珠七号”邮轮侧翻,造价过亿!7月14日晚,停靠于温州瓯江路杨府山浦西靠泊平台的“明珠七号”,在涨潮期间发生大幅度倾斜。官方通报称,事发时该船处于闲置未营业状态,船上无人。该邮轮全长158米、当时造价超亿元。2012年5月“明珠七号”邮轮被从造船厂拖到靠泊码头时,其桅杆撞上温州大桥。 pic.twitter.com/pHHMZVlYdY
— 希望之聲 – 中國時局 (@SoundOfHope_SOH) July 15, 2026
#明珠7号 pic.twitter.com/J1RtRII58I
— 南宮恨(狂) (@yunge1245) July 15, 2026














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