ベルギーのJan De Nulが所有する3,200トン吊りSEP起重機船「Voltaire」。2019年4月に中国のCOSCO Shippingと建造契約を行い、2020年5月に着工、2023年1月に完成・引き渡しが行われたSEP起重機船としては世界最大のクレーンを搭載している。
3,200トン吊り「Voltaire」
2023年1月に完成したSEP起重機船「Voltaire」は、Huisman製の吊り上げ能力3,200トンのクレーンを搭載し、7,000m2の広い甲板スペースには重量16,000トンの風車資材を積載することが可能。
船名 | Voltaire |
クレーン能力 | 3,200トン (Huisman製) |
甲板上の揚程 | 162.5m |
長さ | 169.3m |
幅 | 60m |
深さ | 14.6m |
レグ長さ | 130m |
作業水深 | 最大80m |
載荷重量トン | 21,500トン |
建造年 | 2022年 |
デッキスペース | 7,000m2 |
デッキ強度 | 20トン/m2 |
搭載可能重量 | 16,000トン |
アジマススラスター | 3,000kw×4 |
格納式スラスター | 2,600kw×2 |
バウスラスター | 2,600kw×2 |
DPS | DYNAPOS-AM/AT-R (Class 2 相当) |
最大航行速度 | 11.5ノット |
宿泊設備 | 110室 |
船名「Voltaire」の由来
Jan De Nulは、SEP起重機船「Voltaire」という船名の由来について2019年10月22日掲載のプレスリリースで説明している。
The vessel, named after the pioneering European Enlightenment philosopher
(先駆的なヨーロッパの啓蒙哲学者にちなんで名付けられた船)
Voltaire secured for Dogger Bank Wind Farms | Jan De Nul
船名の由来となっているのは実在した人物の名前。
ヴォルテール(Voltaire)こと、本名フランソワ=マリー・アルエ(François-Marie Arouet、1694年11月21日 – 1778年5月30日)は、フランスの哲学者、文学者、歴史家。
Vessel History
SEP起重機船「Voltaire」
- 2020年5月First Steel Cutting Ceremony 鉄鋼切断式
中国のCOSCO Shippingで建造開始
- 2021年3月Keel Laying Ceremony 起工式(キール敷設)
- 2022年1月Launching 進水式
- 2022年9月建造中の「Voltaire」に台風12号(Muifa)直撃
クレーンとヘリデッキに損傷を受ける
- 2022年12月Delivery 完成・引き渡し