なかなか完成・引き渡しのアナウンスが聞こえてこないSEP起重機船「CP-16001」ですが、SEA TRIALを行っている動きが見られました。最終動作確認でしょうか?
SEP起重機船「CP-16001」SEA TRIAL実施中?
2022年9月に完成・引き渡し予定だった1,600トン吊りSEP起重機船「CP-16001」。2021年12月の進水以降は進捗情報が無いまま現在に至っていましたが、2023年1月31日にSEA TRIAL(海上公試)を実施している動きが見られました。昨年9月頃にも同様にSEA TRIAL実施の動きは確認しましたが、その時は数日間に渡って実施されていました。
今回のSEP起重機船「CP-16001」の航跡をAIS情報で確認すると、2023年1月31日03時~10時(UTC)の7時間という短い期間でした。現地時間だと31日午前10時~午後5時の間。航行距離は42.69海里、平均速力は6ノット。確認できた最高速力は9.6ノット。恐らく曳航されていないので自船のプロペラによる航行で平均6ノット出るということは、もはや自航式。勝手な想像ですが、もしかすると自航式に変更する動きがあって完成が遅れているのでしょうか?
SEP起重機船「CP-16001」の保有・運営を行う「PKYマリン株式会社」の出資企業である五洋建設・鹿島建設・寄神建設の3社が自社ウェブサイトに掲載しているプレスリリースで自航・非自航の明言は確認できませんが、五洋建設がSEP船建造費用の資金調達に発行しているグリーンボンドのレビューには ”今回の資金使途の対象となる SEP 船は曳航式であり、非自航船であることを確認した” という記載があり、元々の設計ではSEP起重機船「CP-16001」は非自航式。
刻一刻と時は流れ、洋上風力業界も建造発表時と現在とでは状況が変化している部分があるので柔軟に対応できるところは変えた方がいい事もあるかもしれない。清水建設が建造した「BLUE WIND」は自航式、世界的に見ても最新のSEP起重機船で非自航式はいない。
自航できるスペックの作業船で非自航式にして、グレーで曖昧な部分を作ってしまうよりは自航船にする方が賢明な判断のような気がしますが、あくまでも私の勝手な想像の話。いずれにしても数カ月のうちに完成・引き渡しのアナウンスがあると思いますので楽しみに待つことにします。
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