コンテナ船「One Henry Hudson」港内のターミナルへ移動

コンテナ船「One Henry Hudson」港内のターミナルへ移動 事件・事故
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コンテナ船「One Henry Hudson」港内のターミナルへ移動

2025年11月27日、ロサンゼルス港の防波堤沖に移動していたコンテナ船One Henry Hudson」が港内のコンテナターミナルへ移動。

アメリカ沿岸警備隊(USCG,United States Coast Guard)は、11月26日にコンテナ船「One Henry Hudson」をロサンゼルス港内のターミナルへ移動させる準備を進めていることを明らかにしていました。港への帰港準備として船体の安定性を評価し、積載しているコンテナのラッシング作業を完了。26日発表の情報によると、ターミナルへ到着した後、「One Henry Hudson」に積まれているコンテナの荷降ろしと消火活動で船内に溜まった水を除去する作業がおこなわれる予定。消火で使用した水はすべて貨物室内に封じ込められており、船内の使用済み消火用水は沿岸警備隊の監督下で降ろされ、バージやトラックで廃棄物受容施設へ運ばれ処理されるという。

消火活動で船内に溜まった水
出典:U.S. Coast Guard

コンテナ船「One Henry Hudson」のAIS情報によると、防波堤沖の停泊場所から移動が始まったのは11月26日22時ごろ(現地時間)。23時ごろ、ヴィンセント・トーマス橋を通過。火災発生時に係留していた場所から北東へ約900mの位置へ到着したのは、日付が変わった27日04時ごろ。

火災は封じ込められた状態(鎮圧)

11月25日に発表されたアメリカ沿岸警備隊のプレスリリースでは、”fire contained(火災は封じ込められた)” と記載されています。日本語で言うと「鎮火」ではなく「鎮圧」という意味合いのようです。

というのも、コンテナを開けて確認することが出来ないため、”fire is completely out(火は完全に消えた)” ことを確認できず、リスクは残っているという。

11月25日09時に火災を「鎮圧」し、消火活動を停止。再点火や熱信号が検出されないことを確かめるため、待機期間を設けるとしていました。「鎮圧」確認からコンテナ船「One Henry Hudson」移動開始までの時間は37時間。

「鎮圧」と「鎮火」の違い

「鎮圧」:火の勢いが弱まり制御可能になった状態

「鎮火」:火が完全に消え、消火活動が不要になった状態

コンテナ船「One Henry Hudson」

コンテナ船「One Henry Hudson」
出典:MarineTraffic | Vincent de Koning
日本海事協会(ClassNK)に登録されているコンテナ船「One Henry Hudson」のRegister of Ship
  • Owner(船主):F.J. LINES INC.
  • Manager(運航会社):FUKUJIN KISEN CO., LTD.(福神汽船株式会社)
  • Shipbuilder(建造):IHI Marine United Inc. Kure Shipyard.(IHIマリンユナイテッド呉工場、現 ジャパン マリンユナイテッド)
船名One Henry Hudson
総トン数98,747トン
載貨重量トン98,849トン
コンテナ積載容量9,040TEU
長さ336m
45.8m
深さ24.4m
船籍パナマ
建造年2008年10月

火災発生場所から沖への移動中も継続して放水をおこなう様子

火災発生翌日の11月22日に火災発生場所のターミナルから防波堤沖へ移動する様子。

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