デンマークとドイツを結ぶ世界最長の沈埋トンネルで沈埋函設置に向けた最終試験

出典:Femern
2026年3月3日、Femernはデンマークとドイツを結ぶ世界最長の沈埋トンネル「Fehmarnbelt fixed link」建設で沈埋函設置をおこなう特殊船「Ivy 1」「Ivy 2」の最終試験を実施中であることを発表しました。Femern A/Sはデンマークの交通省が100%所有するSund & Bælt Holding A/Sの子会社で国営企業。
最終試験はデンマーク海事当局の使用承認に先立つもので、Femern Link Contractors(FLC)が実施している。Femern Link Contractors は、フランスの VINCI をリーダー企業としたデンマーク、ドイツ、オランダ、ベルギーの9社による共同企業体(Joint venture)。
「Fehmarnbelt fixed link」は、デンマークのロラン島にあるRødbyhavnとドイツのフェーマルン島の間にあるフェーマルン・ベルト海峡を横断する約18kmの沈埋式海底トンネル。完成すると、世界最長の沈埋トンネルとなり、鉄道道路併用トンネルとしても世界最長になるという。設置する沈埋函は、標準函79函と異形函10函の合わせて89函。標準函の長さは217m、高さ9m、重量73,500トン、製作段階では約24mのセグメント9つで構成されている。
Femernの発表情報によると、沈埋函設置をおこなう特殊船「Ivy 1」「Ivy 2」の使用承認は当初予定から2年遅れているという。「Fehmarnbelt fixed link」の計画スケジュールでは2029年開通の予定でしたが、完成は2年遅れの2031年になる見込み。

最終試験では港内で沈埋函の昇降試験を実施

出典:Femern
沈埋函設置をおこなう特殊船「Ivy 1」「Ivy 2」の試験では、まず完成した沈埋函との接続がおこなわれ、しっかり固定できることを確認。そして、沈埋函と接続した状態で「Ivy 1」「Ivy 2」それぞれの独立操作および連動操作の動作確認を実施。
最終段階の試験では、沈埋函の製作場所がある港内で昇降試験を実施。浮力で浮いている状態の沈埋函を沈めるため、緑色の巨大なバッグ8つを沈埋函に載せて、バッグ内に注水。合計注水量は113万リットル=1,130トン。
実際の設置時はバッグ8つへの注水ではなく、バラストコンクリートとして沈埋函へ追加のコンクリートが注入される。バラストコンクリート施工後は特殊船「Ivy 1」「Ivy 2」の浮力によって沈埋函は浮いている状態を維持。この状態で特殊船「Ivy 1」「Ivy 2」を設置位置まで曳航し、ミリメートル単位の精度で制御された操作により沈下、設置作業をおこなう。
最大で水深40mの設置位置へ沈埋函を沈めるため、特殊船「Ivy 1」「Ivy 2」には合わせて66基のウインチが搭載されており、仕込まれているワイヤーの総延長は22km(1基当たり約333m)。
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