「Coastal Virginia」で最初のモノパイル設置完了
バージニア沿岸洋上風力発電用の初のモノパイル基礎
この日は、バージニア沿岸洋上風力発電チームにとって記念すべき日です。チームは、このプロジェクトを予算とスケジュールどおりに進め、信頼性が高く、手頃な価格でますますクリーンなエネルギーをお客様に提供するために精力的に取り組んできました。Dominion Energy 会長兼社長兼最高経営責任者 Robert M. Blue
LinkedIn | Dominion Energy(https://www.linkedin.com/company/dominionenergy/)
2024年5月22日、Dominion Energy は開発を進めているアメリカ東海岸バージニア州沖の「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」で設置する176基の風力タービンのうち最初のモノパイル設置が完了したことを発表しました。
モノパイル設置作業をおこなったのは、DEMEの5,000トン吊りクレーン船「Orion」。バージニア州のポーツマス・マリン・ターミナルで設置するモノパイル6本を自船甲板上に積み込んだ後、5月11日に設置海域へ向け出港する航跡がAISで確認されていました。
Dominion Energy の会長兼CEOであるRobert M. Blue氏のコメント共にLinkedInへ投稿された画像には油圧ハンマーを使用してモノパイルを打設する「Orion」の様子が紹介されています。モノパイル打設に使用する施工機械は最終深度への打ち込みに油圧ハンマーを使っていますが、1次打設としてCAPEのバイブロハンマーを採用。風力タービン用のモノパイル打設には「CAPE VLT-640 Quad」が手配されており、洋上変電所用のジャケット基礎杭打設には杭径に合わせたチャックの「CAPE VLT-640」シングル or タンデムが準備されています。
モノパイル設置作業は2024年10月末まで続けられ、11月~4月の間は設置作業をおこなわないという。2025年5月に再びモノパイル設置作業を再開する予定。
「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」は、アメリカ東海岸のバージニア州にあるバージニアビーチから東へ27マイル(約43km)で建設が進められており、Siemens Gamesa の風力タービン「SG 14-222 DD」を176基設置する計画。単機出力14MWですが、パワーブーストにより15MWへの増強が可能。総発電容量は2.6GW。2026年に運転を開始すると、最大66万世帯への電力供給が見込まれています。
今のところ、スケジュールは予定通りに進捗しており、建設作業は2026年末に完了する予定。
11月1日~4月30日までモノパイル設置しない理由は鯨の保護
11月1日~4月30日までの間、モノパイル設置作業を停止する理由は鯨を保護するため。
「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」の設置エリア付近を絶滅危惧種のNorth Atlantic right whale(タイセイヨウセミクジラ)が通過すると予想される期間は、モノパイル設置をおこなわないという。
5月から10月のモノパイル設置期間においても、打設時の水中騒音を低減するバブルカーテンを使用。さらに、船舶には保護生物監視員を配置、保護種との衝突を避けるため速度制限を遵守するなどの対策を実施。
よく読まれている記事