台風11号による影響で海南島の風力タービン複数倒壊

台風11号による影響で海南島の風力タービン複数倒壊 事件・事故
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台風11号による影響で海南島の風力タービン複数倒壊

2024年9月1日にフィリピンの東で発生し、東シナ海で猛烈な台風に発達して中国の海南島へ上陸、ベトナムや中国で甚大な被害が報告された台風11号「ヤギ」(YAGI)。中国での台風11号上陸場所である海南島は台風の経路上にあり、島の沿岸に設置されていた複数の風力タービンが倒壊するという被害が発生している。

倒壊する被害を受けた風力タービンは、海南島の北東に位置する海南省文昌市の沿岸に設置されていました。国営エネルギー企業である中国華能集団の子会社にあたる華能海南発電が所有。中国メディアは華能海南発電の担当者からの情報として、”台風により5,6基の風力タービンが損傷した” というコメントを掲載しています。

しかし、SNSに投稿されている風力タービン倒壊の被害状況を映した映像を見る限り、もっと多くの風力タービンが倒壊しているのが確認できる。

アップグレード作業中の風力タービンで倒壊が発生

倒壊被害のあった同一場所と思われる海南島の風力タービン
出典:X | Hainan Today(@HainanToday
倒壊した海南島の風力タービン
出典:X | 电报日报 Daily Telegraph(@TelegramNews8

報道情報によると、倒壊した風力タービンがある海南島の風力発電所では、32基の既設風力タービンを出力6.25MWの風力タービン16基へアップグレードする作業が進められていたという。作業は2024年初めに開始され、10月に完了する予定だった。

倒壊以前の被害を受けた同一場所と思われる風力タービンと倒壊した風力タービンの画像を比較すると、ナセル形状やタワー部分のカラーリングに違いがみられるのが分かる。

興味深い情報が報じられていました。アップグレード作業で新たに設置した6.25MWの風力タービンは、風向きに合わせてローターを回転させるヨー制御が出来ない状態だったそうです。ヨー制御が機能していなかった理由については不明ですが、設置して間もない時期だったことが関係している可能性が高そう。台風シーズンに設置することを考慮して、対策を講じていなかったのでしょうか。

海南島に上陸した台風11号は中心気圧925hPa、最大風速50m/s

台風11号が中国の海南島へ上陸したのは、2024年9月6日16時20分頃(現地時間)。日本の気象庁が公表している台風11号の速報値によると、その時の中心気圧は925hPa、最大風速50m/s、非常に強い台風という状態。凄まじい勢力で上陸しており、風力タービンが倒壊するのも納得できる。

出典:気象庁ホームページ | 台風経路図 令和6年(2024年)第11号
(https://www.data.jma.go.jp/yoho/typhoon/route_map/bstv2024.html)
出典:気象庁ホームページ | 台風位置表 令和6年(2024年)第11号
(https://www.data.jma.go.jp/yoho/data/typhoon/T2411.pdf)

【動画】台風11号により倒壊した海南島の風力タービン

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