ジブ固定式でDPS搭載の5,000トン吊り起重機船建造開始
2023年5月15日、上海振华重工(ZPMC)が中交第三航務工程局有限公司(CCCC Third Harbour Engineering)向けとなる5,000トン吊り起重機船の建造をスタートした。外観は日本の大型起重機船と似ており、搭載されているクレーンはジブ固定式という旋回しないタイプ。
日本の大型起重機船と異なるのは自航式という点。中国のニュース記事によると建造する起重機船は自航式でDP-1のDPS(自動船位保持装置)を搭載し、一般的なアンカーリングによる位置決めも行えるように操船ウインチも搭載しているという。おもに洋上風力発電設備のジャケット基礎や洋上変電所の設置作業を見込んで建造され、他にも洋上の大型設置作業に従事する予定。
5,000トン吊りクレーンのメインフックブロックは、2,500トン吊りを2基搭載。ジブ先端に取り付けられた補助フックは1,200トン吊り。メインフックの揚程は最大133m、補助フックの揚程は最大150m。どちらも甲板上からの高さという事なので、ジブ長さは160m以上になり相当長いブームであることが推測される。
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