☑【Googleニュース】でも最新記事をチェック出来るよ!

東洋建設の自航式ケーブル敷設船、ルーマニアで船体建造

東洋建設の自航式ケーブル敷設船、ルーマニアで船体建造 洋上風力発電
スポンサーリンク

東洋建設の自航式ケーブル敷設船、ルーマニアで船体建造

VARDの掲載記事【2023年12月11日掲載】

Toyo Construction contracts VARD for one hybrid cable lay and construction vessel

(東洋建設はハイブリッドケーブル敷設および建設船1隻についてVARDと契約)

https://www.vard.com/articles/toyo-construction-contracts-vard-for-one-hybrid-cable-lay-and-construction-vessel

2023年12月11日、イタリアの造船会社フィンカンティエリ傘下のVARDは東洋建設と自航式ケーブル敷設船の設計および建造について、契約締結したことを発表しました。3日前の12月8日には東洋建設からケーブル敷設船建造について発表がおこなわれていましたが、船体設計や建造場所については明らかにされておらず、VARDからの発表により建造に関する新たな情報が公開されました。

このたび発表されたVARDの情報によると、船体建造場所はルーマニアのVard Tulcea shipyard。その後、ノルウェーにあるVARDの造船所へ移され、2026年第2四半期に引き渡しがおこなわれる予定。ノルウェーで引き渡されることを想像すると少し大変そうだと思ってしまいますが、黒海沿岸のルーマニアで引き渡しされるよりは安全なのかも。

スポンサーリンク

建造場所のVard Tulcea shipyard

建造場所「Vard Tulcea shipyard」位置図
Vard Tulcea shipyard
出典:VARD

船体を建造する予定のVard Tulcea shipyardがあるのは、ルーマニアの黒海から約40海里(約74km)にあるドナウ川沿いのトゥルチャ(Tulcea)。

造船所は1975年に設立、2000年以降はVARDの一部となり船体の製造および初期の船舶艤装を専門におこなっているそうです。およそ75万m2の敷地には、700トン吊りのゴライアスクレーンをはじめ近代的な造船設備が揃っており、ドライドックはありませんが全長209m、積載容量27,000トンのフローティングドックが配備されています。

2023年8月にVan Oordへ引き渡しされた次世代ハイブリッドケーブル敷設船「Calypso」もVard Tulcea shipyardで船体建造がおこなわれ、進水後にノルウェーのVard Brattvaag shipyardへ移動してケーブル関連機器などを搭載して完成。

Vard Tulcea shipyardの建造実績は申し分ないので、順調に建造が進み、無事完成することを期待しています。

Vard Tulcea shipyard(画像左にフローティングドックが確認できる)
出典:VARD
スポンサーリンク

VARD発表の記事に掲載されているコメント

日本国内のプレスリリースで経営責任者がコメントを掲載していることはあまり見かけないような気がしますが、外国のプレスリリースでは関係者のコメントが掲載されることが多い。お国柄の違いなんでしょうか。今回発表されたVARDの掲載記事では、東洋建設から大林社長、VARDからCEOの Alberto Maestrini 氏と販売マーケティング部門の上席副社長 Togeir Haugan 氏のお三方がコメントを寄せていました。

東洋建設 大林社長のコメント

We are very pleased to place an order with VARD to build a self-propelled cable-laying vessel, which will be Toyo Construction’s largest work vessel. We expect that VARD’s world-class design and engineering capabilities will enable the vessel to play an important role in the construction of offshore wind power generation facilities in Japan.

(東洋建設最大の作業船となる自走式ケーブル敷設船の建造をVARDに発注できたことを大変嬉しく思います。 VARDの世界トップクラスの設計・エンジニアリング能力により、本船が日本の洋上風力発電施設の建設において重要な役割を果たすことが期待されます。)

https://www.vard.com/articles/toyo-construction-contracts-vard-for-one-hybrid-cable-lay-and-construction-vessel
VARD CEO Alberto Maestrini 氏のコメント

We are happy and proud to welcome Toyo Constructions as a customer in VARD. Being selected as their shipbuilder of choice shows that we are on top of the market and the evolving demands. With world leading design and engineering teams, VARD partners with customers to explore new vessels and solutions. We are drawing on our long experience as integrated shipbuilders to make pioneering ideas sustainable investments and make the maritime opportunities possible. We look forward to the collaboration with Toyo Constructions.

(東洋建設をVARDの顧客として迎えられることを嬉しく、誇りに思います。 彼らが選ぶ造船所として選ばれたということは、当社が市場と進化する需要の先頭に立っていることを示しています。 VARD は世界有数の設計およびエンジニアリング チームを擁し、顧客と提携して新しい作業船やソリューションを模索しています。 当社は総合造船所としての長年の経験を活かして、先駆的なアイデアを持続可能な投資にし、海事の機会を可能にします。 東洋建設とのコラボレーションを楽しみにしています。)

https://www.vard.com/articles/toyo-construction-contracts-vard-for-one-hybrid-cable-lay-and-construction-vessel
VARD 販売マーケティング部門 上席副社長 Togeir Haugan 氏のコメント

We are happy to present this vessel to Toyo. The cable layer is a modern and complex vessel of high standards built according to Japanese regulations primarily for the Japanese offshore windfarm and international market, making it a unique opportunity for both Toyo and VARD to be established as a key player in the Japanese windfarm market.

(私たちはこの作業船を東洋建設に贈呈できることを嬉しく思います。 ケーブル設置船は、主に日本の洋上風力発電所および国際市場向けに日本の規制に従って建造された高水準の近代的で複雑な船舶であり、東洋建設と VARD の両社にとって、日本の風力発電市場の主要企業としての地位を確立するまたとない機会となっています。)

https://www.vard.com/articles/toyo-construction-contracts-vard-for-one-hybrid-cable-lay-and-construction-vessel
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

スポンサーリンク
SEP起重機船 世界ランキング 2023

世界的な再生可能エネルギーへの転換に伴い、洋上風力発電の建設は勢いを増すばかり。
風力タービン設置の専用船ともいうべきSEP起重機船も数多く建造され、大型化する洋上風車に対応するべく既存船アップグレードがおこなわれている。
世界のSEP起重機船56隻のランキングに加えて新造船22隻の建造情報を一覧で紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました