重量23,550トン「DolWin epsilon」設置完了


2025年6月10日、TenneTは北海で洋上変換プラットフォーム「DolWin epsilon」を設置したと発表しました。
2025年5月の「BorWin epsilon」設置から僅か数週間で設置がおこなわれた「DolWin epsilon」は長さ82m、幅73m、高さ84m。重量は下部12,100トン、上部11,450トン、合計23,550トン。
変換プラットフォーム「DolWin epsilon」は、2023年10月に建造場所であるシンガポールのSeatriumを出港し、2024年1月にノルウェーのハウゲスンにあるAibelのヤードへ到着。そして、日立エナジーのHVDC技術を搭載したコンバーターや変圧器などの設置がおこなわれました。
ノルウェーのハウゲスンから設置場所への曳航には数隻のボートが使用。先頭で「DolWin epsilon」を曳航したのは、Boskalisのアンカーハンドリングタグ「BOKA SWEEPER」。「BOKA SWEEPER」の船体寸法は長さ88.5m、幅21mであることからも「DolWin epsilon」の途方もない大きさが理解できる。
完成後はドイツ沖合の北海で建設が進められている900MWの洋上風力発電所「Borkum Riffgrund 3」で発電した電力を送電する。

変換プラットフォーム「DolWin epsilon」の設置方法は重力式

変換プラットフォーム「DolWin epsilon」の設置方法は驚くべきことに重力式。
杭を打設して固定するプラットフォームとは異なり、脚の部分に海水を注入することで海底面に着底させ、自重のみで固定。所定の位置にプラットフォームを着底させた後、海水バラストを砂利に置き換える作業がおこなわれ、Boskalisの根固石設置船(SRIV,Subsea Rock Installation Vessel)「Rockpiper」によるプラットフォーム周囲の洗掘保護がおこなわれる。
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