全長357mのフローティングドックがグランドバハマ造船所へ到着

全長357mのフローティングドックがグランドバハマ造船所へ到着 船舶
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全長357mのフローティングドックがグランドバハマ造船所へ到着

中国船舶集団(CSSC)傘下の青島北海造船有限公司で建造したフローティングドック「East End」がグランドバハマ造船所(Grand Bahama Shipyard)に到着。

巨大なフローティングドック「East End」の船体寸法は長さ357m、幅70m。ドックで使用可能な船舶排水量を意味する浮揚能力は93,500トン。4基の最新型クレーンと制御システムが装備されている。

グランドバハマ造船所の掲載情報によると、受領が完了したフローティングドック「East End」は2026年1月に稼働を開始する予定。グランドバハマ造船所では造船所の変革が進められており、新造フローティングドックの建造は世界中のクルーズ船、さらには幅広い船舶を収容するために必要な設備だという。世界クラスのクルーズ船修理施設を目指す変革プロジェクトでは、西半球最大級のフローティングドック2隻の建造が計画されており、プロジェクト規模は6億ドル、日本円に換算すると約900億円(1ドル=150円として計算)が見込まれている。

浮揚能力とは?

浮揚能力とは、通常使用状態においてドックが浮揚し得る最も重い船舶の排水量をいう

出典:日本海事協会(ClassNK) | フローティングドック規則(https://www.classnk.or.jp/hp/pdf/rules/160_floatingdocks_j_202506.pdf)

世界最大の半潜水式運搬船「BOKA Vanguard」で輸送

出典:Grand Bahama Shipyard

フローティングドック「East End」を中国からバハマへ輸送したのは、Boskalisが所有する半潜水式運搬船BOKA Vanguard」。

半潜水式運搬船「BOKA Vanguard」は、2025年2月に中国で船体を大型化する改修作業を完了。改修作業を実施する前の船体寸法は、長さ275m、幅78.75mで貨物を搭載する甲板スペースは、275m×70m。改修作業では船幅を拡幅するため、12m×50mという大きさの船外プラットホームを増設。改修後、Boskalisのウェブサイトに掲載されている情報では、長さ275mはそのままですが幅は99.43mと記載されています。

「BOKA Vanguard」の長さ275mに対して「East End」は357m、オーバーハング量は82m。幅は拡幅した分だけ余裕があるようですが、それでも均等割りすると片側数mといったところ。「East End」を搭載している「BOKA Vanguard」の画像を見ても大部分が積荷で隠れているような状態。

正面からの画像には、フローティングドック「East End」に搭載する4基のクレーン部材がデッキ上に積まれているのが見えます。

2026年にはさらに巨大なフローティングドックが到着予定

建造場所の中国にいる輸送前のフローティングドック「East End」
出典:Grand Bahama Shipyard

グランドバハマ造船所で進められている変革プロジェクトでは、西半球最大級のフローティングドック2隻の建造を計画している。

1隻は今回到着したフローティングドック「East End」。2隻目のフローティングドックは「Lucayan」という船名で2026年に到着が予定されている。青島北海造船の掲載情報によると、2隻目「Lucayan」の浮揚能力は「East End」の93,500トンをはるかに上回る120,000トン。

建造場所の情報はありませんが、「East End」と同様に中国で建造しているのであれば、バハマへ輸送できるのは甲板スペースを考えると半潜水式運搬船「BOKA Vanguard」しかいない。

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