DP2搭載の重量物運搬船によるトランジションピース設置
ドイツのバルト海で建設が進められている「BALTIC EAGLE OFFSHORE WIND FARM」では、Van Oordの特殊杭打ち船「Svanen」による50基のモノパイル設置が完了し、これからケーブル敷設船「Nexus」によるアレイ間ケーブルの設置が始まろうとしていますが、並行してトランジションピースの設置作業もおこなわれています。
そして、トランジションピース設置をおこなっているのは、クレーンとDPSを搭載した重量物運搬船。1隻だけでは無いようですが、現在、「BALTIC EAGLE」の設置エリアにいるのは、900トン吊りクレーン2基とDP2を搭載しているJumbo Maritimeの重量物運搬船「FAIRPLAYER」。
DP2重量物運搬船「FAIRPLAYER」
船名 | FAIRPLAYER |
総トン数 | 15,027トン |
載貨重量トン | 10,700トン |
搭載クレーン | 900トン×2 |
長さ | 144.1m |
幅 | 26.7m |
深さ | 14.1m |
建造年 | 2008年 |
トランジションピース設置作業
Jumbo MaritimeがLinkedInへの投稿で掲載しているのは、Van Oordとともに以前施工をおこない、「BALTIC EAGLE」の近くにある「Arkona offshore wind farm」での「FAIRPLAYER」によるトランジションピース設置作業。
重量物運搬船「FAIRPLAYER」の深く掘り込まれた船倉内に複数のトランジションピースを積んで運搬。もともと運搬船なので、問題なし。そして、設置作業ではDP制御下で900トン吊りのクレーンを使用して設置。そこまで揚程の大きなクレーンではありませんが、海面付近のモノパイルに設置するので問題なく施工完了。
船縁には昇降用とみられる伸縮式のギャングウェイも見えます。施工的にトランジションピースの設置作業をDP搭載の重量物運搬船でおこなうと効率的。
「BALTIC EAGLE」のトランジションピース設置作業
Van Oordの掲載記事には、「BALTIC EAGLE」のトランジションピース設置作業が紹介されていました。搭乗する船の船名は確認できませんでしたが、「FAIRPLAYER」では無いようなので時期が少し前なのかもしれません。
作業の様子を紹介する動画では、重量物運搬船によるトランジションピース設置作業に加えて、モノパイルと連結するボルトの締め込み作業の様子も紹介。使用しているボルトはM72。Van OordのOffshore Construction Managerの方が作業を紹介してくれています。
出典:Van Oord
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