台湾の雲林洋上風力撤退巡りサプラ・エナジーへ約80億円の仲裁請求
マレーシアに本社を置くSapura Energy Berhadとその完全子会社のSapura Offshore Sdn. Bhd.(SOSB)は、台湾の雲林洋上風力発電所で請け負っていた風力タービン基礎設置について契約違反の疑いから雲林洋上風力の事業者であるYunneng Wind Powerから5,400万ドル、日本円に換算すると約80億円の仲裁請求を受けたという。
Sapura Energyは子会社のSOSBを通じて、2019年3月にモノパイル輸送と設置の契約をしましたが、未解決の技術的および運用上の問題を理由に契約を撤回し、2022年2月に工事から撤退しています。
Yunneng Wind Powerは、SOSBが風力タービン基礎設置に必要な設置船を予定時期に配備出来なかったとして、契約に基づいて合意されたスケジュールを遵守しなかったと主張。Sapura Energyは、契約に定められた紛争解決手続きに従い、ドイツ仲裁協会(DIS,Deutsche Institution für Schiedsgerichtsbarkeit)の下で請求を追求するという。
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2024年2月からSEP船「BLUE WIND」によるモノパイル設置
雲林洋上風力発電所(Yunlin Offshore Wind Farm)は、2019年5月に着工。当初予定では2020年9月完成でしたが、世界的に大流行した新型コロナウィルスによる人材や資機材調達の遅れに始まり、モノパイル設置を契約していた施工業者の撤退、その後のモノパイルに関する事故や台風など天候による影響などいろいろな要因が重なった結果、現在の完成予定は2024年。
そして、2024年2月から清水建設のSEP起重機船「BLUE WIND」により、モノパイル輸送と設置をおこなうことが発表されています。もう2月に入りましたが、「BLUE WIND」は兵庫県相生市のJMUアムテックに停泊したまま。雲林洋上風力発電所でのモノパイル設置に向けた準備がおこなわれているんだと思います。
雲林洋上風力発電所(Yunlin Offshore Wind Farm)の概要
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