米国「Coastal Virginia」でCAPEのバイブロ使用
2024年4月15日、オランダのCAPE Hollandは「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」でモノパイル設置に使用するバイブロハンマーについてDEMEと契約したことを発表。
Dominion Energy が開発を進めているアメリカ東海岸バージニア州のバージニアビーチから東へ27マイル(約43km)で建設が計画されている「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」では、Siemens Gamesa の風力タービン「SG 14-222 DD」176基の設置と洋上変電所3基の設置する予定。CAPE Hollandは契約に基づき、「CAPE VLT-640 Quad spread」と別個の「CAPE VLT-640 unit」を提供するという。
設置するモノパイルは直径8.5m、重量1,500トンというサイズ。建て込みと1次打設をCAPEのバイブロハンマーでおこない、最終深度への打ち込みは油圧ハンマーを使用する。
CAPE Hollandのバイブロハンマーを使用して施工をおこなうのは、DEMEの5,000トン吊りクレーン船「Orion」。つい最近、「Moray West Offshore Wind Farm」での施工を終えた直後、スコットランドからアメリカへ回航しており、その甲板には既に使用するCAPE Hollandのバイブロハンマーが積まれた状態。「Moray West」でも使用していたのでクレーン船「Orion」の甲板に積まれているのは当然のことですが、CAPE Hollandのプレスリリースでそのように説明されています。
モノパイルとジャケット基礎杭でバイブロハンマーを使い分け
クレーン船「Orion」に積まれている「CAPE VLT-640 Quad spread」と別個の「CAPE VLT-640 unit」という2種類のバイブロハンマーは、風力タービン基礎のモノパイルと洋上変電所のジャケット基礎杭で仕様が異なり使い分けるために複数が納入されているという。
「Moray West」で「Orion」がモノパイル設置に使用していたのは「CAPE VLT-640 Quad spread」でした。
ジャケット基礎杭を打設する ”別個の「CAPE VLT-640 unit」” というのがシングルなのかタンデムなのかは不明。
14MWの風力タービンを支えるモノパイルとジャケットを固定する基礎杭では杭径が全く違うので杭をチャッキングするアタッチメントが異なり、もし同一の振動体で打設可能であってもアタッチメントを交換するだけで数日間はかかりそう。
バイブロハンマーを使用することは、杭打設時のパイルランリスク対策だけでなく、より静かで環境に優しい施工方法として採用するプロジェクトの割合が増えてきているように思えます。
よく読まれている記事