フィリピンのミンドロ島沖で砂運搬船「Hong Hai 16」転覆

2025年4月15日午後5時20分頃(現地時間)、フィリピンの西ミンドロ州リサール郡マラワン地区から約100m沖で砂運搬船(sand carrier)「Hong Hai 16」が転覆する事故が発生。
フィリピン沿岸警備隊(Philippine Coast Guard)の発表情報によると、転覆した「Hong Hai 16」には中国人とフィリピン人合わせて25人の乗組員が乗船していたとされており、4月17日の時点で14人の生存が確認され、4人が死亡、7人が行方不明の状態。4月18日には船の宿泊エリアと貨物船倉からそれぞれ1人の遺体が発見され、行方不明者は5人となっている。
4月18日にフィリピン沿岸警備隊が更新した情報によると、「Hong Hai 16」の所有者は船体引き揚げに向けてサルベージ業者と契約を締結し、4月21日までに現地へ到着する予定だという。


油流出による環境汚染の懸念


フィリピン沿岸警備隊によると、砂運搬船「Hong Hai 16」には作動油2,000L、ディーゼル燃料30,000Lが積まれていたという。
転覆した船体から油流出を防ぐためにオイルフェンス250mが展張され、海水のサンプリングを含む環境監視活動を継続的に実施しており、現時点では重要な環境脅威は特定されていないと発表されています。
【動画】「Hong Hai 16」転覆の瞬間
フィリピン沿岸警備隊の発表には、「Hong Hai 16」転覆の原因について記載はありませんが、事故当時は浚渫作業中だったという情報が報じられています。「Hong Hai 16」が転覆する瞬間を映した動画を見ると、陸側の右舷側が沈み込んで転覆しているのが確認できる。船体左舷には海底から砂を採取する設備と船首には揚土するための設備が搭載されているように見えます。
よく読まれている記事