ひっくり返っても驚異の復原力で元通り、全長40mの自動復原消防艇
台湾東部の蘇澳鎮にある龍徳造船工業で建造中の全長40mの消防艇は、自動復原(Self-Righting)と呼ばれる性能により波などの影響で船体がひっくり返っても元の状態に戻るという面白い仕様が備わっているという。
波や風、旋回時の遠心力などで船体が傾いた時に元の姿勢へ戻ろうとする力や転覆せずに持ちこたえることを復原力・復原性といい、船体の重心・浮心の位置関係で船によって大きさは異なるものの復原力は全ての船に備わっています。外力によって船体が復原力を超えるほど傾いてしまうと転覆するというのが一般的な船舶。
しかし、台湾で建造している消防艇は船体が180度反転した状態でも元の状態へ戻るという驚異的な復原力により、船体が破損して浸水しない限り転覆しない。自動復原(Self-Righting)を備えた船舶は、これまでにも建造されているようですが、全長40mという船体サイズは世界最大だという。
この消防艇は香港消防局が建造を発注したものだと報じられています。
自動復原(Self-Righting)テスト時の様子
台湾の港内で実施された消防艇の自動復原性テストでは、陸上クレーンを使用して強制的に船体を180度反転させて性能確認がおこなわれ、結果は問題なく成功。動画で見ると結構な迫力。
それにしても船体は転覆しないんでしょうけど、船内の人は大けがしそうな気がして心配。自動復原性テストを報じるニュース記事では ”船内トイレの仕様が気になる” といった疑問もあがっていました。確かに、どうなってるんだろう・・。
YouTubeリンク先 龍德造船製造「不倒翁船」 360度翻轉扶正畫面曝光(讀者提供)
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