電源開発など計6社がFAWTの小型実験機を設置、1年間の海上実証を開始

電源開発など計6社がFAWTの小型実験機を設置、1年間の海上実証を開始 国内ニュース
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電源開発など計6社がFAWTの小型実験機を設置、1年間の海上実証を開始

浮遊軸型風車(FAWT)小型実験機(風車直径9.3m)
出典:電源開発株式会社

2026年7月8日、電源開発株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社、川崎汽船株式会社、住友重機械工業株式会社、株式会社アルバトロス・テクノロジーの計6社で構成されるコンソーシアムは、低コストで国産の次世代浮体式風車である浮遊軸型風車(FAWT,Floating Axis Wind Turbine)の小型実験機を長崎県壱岐市内実証海域に設置し、海上での実証を開始したと発表。

実験機の最大出力は20kW。3枚の直線翼から構成される垂直軸型風車と円筒浮体を組み合わせた構造で、ローター直径は9.3m、浮体直径は1.7m。浮体の係留にはアンカーによる3本の係留ラインを使用。

海上実証では、これまで実施してきた数値解析、水槽試験および陸上試験等で得られた知見を踏まえ、実海域において技術成立性の検証をおこなう。実証期間は2026年7月2日から1年間の予定で、実証終了後は実験機を撤去し、各部材の状態調査・分析をおこなった上で長期運用に向けた課題を明らかにし、今後の大型化に向けた設計高度化に活用する。

浮遊軸型風車(FAWT)小型実験機 陸上試験
出典:電源開発株式会社
FAWTコンソーシアム参加企業
  • 電源開発株式会社
  • 東京電力ホールディングス株式会社
  • 中部電力株式会社
  • 川崎汽船株式会社
  • 住友重機械工業株式会社
  • 株式会社アルバトロス・テクノロジー
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実証研究の成果を発展させてメガワット級実証機の開発へと展開

浮遊軸型風車(FAWT)メガワット機のイメージ
出典:電源開発株式会社

浮遊軸型風車(Floating Axis Wind Turbine)は垂直軸型風車を回転する円筒浮体で支える構造で、回転主軸を海水に直接浮かべ、風車と浮体は一緒に回転。風車を垂直軸型にすると、発電機などの重量物を風車の下に搭載できるため低重心になることに加えて、重量物が上に無いので支持構造が軽くなる。適度な傾斜で性能が向上し、釣りのウキのような起き上がり小法師であるため、風速に応じて受動的に傾斜させても転覆しない。船舶海洋工学の基礎に立ち返れば、浮体構造物は低重心が望ましく、傾斜・動揺を許容した方が低コストになるという。

再生可能エネルギーの主力電源化に向けて洋上風力発電への期待が高まる中、日本では遠浅海域が限られるため、深海域にも適用可能な浮体式洋上風力の導入拡大が不可欠とされている。一方で、従来の水平軸型風車を用いた浮体式風力発電は、浮体や係留設備が大型化し、コストが高いことが課題。このような課題に対し、浮遊軸型風車は海洋構造物として合理的な設計思想に基づき、構造の簡素化や低重心化により、洋上風力発電の大幅なコスト低減と国産化の実現を目指す技術として開発を進める。

今後の展望として、実証研究の成果および並行して進めている大型機に向けての基礎検討を発展させて、メガワット級実証機の開発へと展開し、将来的な商用化を目指す。浮体式洋上風力発電のゲームチェンジャーとして期待されるこの浮遊軸型風車について、FAWTコンソーシアムの参加企業それぞれが保有する知見を活かし、共同で開発を進めることで洋上風力発電の主力電源化を目指し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献。

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