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貨物船「白虎」引き揚げ作業再開、間もなく巨大な船体が姿を現す

貨物船「白虎」引き揚げ作業再開、間もなく巨大な船体が姿を現す 事件・事故
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貨物船「白虎」引き揚げ作業再開

2021年5月に衝突事故によって来島海峡で沈没した貨物船「白虎」の船体を引き揚げるが8月23日午前8時頃から再開。「白虎」の船体を引き揚げる同様の作業は、8月17日からもおこなわれていましたが想定よりも潮の流れが速いことなどから18日に一時中断されていました。

8月18日に引き揚げ作業が一時中断された時の報道では8月24日頃から作業を再開するという情報でしたが、潮流や海象などを考慮して引き揚げ作業が可能という判断のもと前倒しで再開されたようです。作業が順調に進めば24日には船体が海面付近に姿を現すという。そして、25日には小部湾へ曳航する予定。

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9月初旬に台風が襲来する予報

9月1日20時の予報(2023年8月23日22時 発表)
出典:Windy.com

作業が可能な条件が整えば少しでも作業を早く再開するということに異論はありませんが、少し焦っているようにも思えます。というのも、予報では日本の南の海上に複数の低気圧が発達する予報がでており、そのうちの1つが台風に発達して9月初旬頃に日本に接近し、引き揚げ作業をおこなう来島海峡付近にも影響が出るような予想進路になっている。

現時点から1週間以上も先の予報なので信頼度は低いかもしれませんが、作業を急ぐ理由の1つになっていると思われる。前回、引き揚げ作業を一時中断した理由は、想定よりも潮の流れが速いということからでした。

次に潮流が緩むのは半月後

潮流はおもに、月と太陽の引力によって起きる海面の昇降現象にともなって発生する。その強弱は地球と月、そして太陽の位置関係によって変化し、月の満ち欠けによってある程度予測できることは多くの人が慣習的に知っている通り。月が新月から次の新月になるまでの周期は29.53日。潮の満ち引きが大きくなるのは、月が新月または満月に近い時で大潮とも呼ばれ、逆に新月と満月の間の日は潮位の変化が緩くなる。そして、日々の潮流の最大値もおよそ大潮の時に大きな数値となる。

今回、作業を再開した8月23日付近は上弦の月と呼ばれる新月と満月の中間にあたる半月なので、作業を一時中断した時よりも潮流は緩い。ちなみに、8月16日が新月。

今回のチャンスを逃すと次に同程度の潮流になるのは、下弦の月と呼ばれる半月になる9月7日付近。あくまでも現時点での天気予報なので台風が来るかどうか、”神のみぞ知る”というレベルですが、引き揚げが終わっていない場合、これまで時間を費やして準備してきたことが振り出しに戻る可能性がある。

沈没場所から引き揚げて小部湾に曳航しただけでは「白虎」が安定した状態になる訳ではなく、そこからさらに半潜水式バージなどに「白虎」を搭載して安全な場所へ移動させなければならない。注目度の高いサルベージ作業なので、いろんなやりにくさや障害があるかもしれませんが、無事に「白虎」の船体が引き揚げられることを期待しています。

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世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

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世界的な再生可能エネルギーへの転換に伴い、洋上風力発電の建設は勢いを増すばかり。
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