2022年5月に中国の招商局重工(CMHI)で進水された沈没船「長江口二号」引き揚げ台船「奋力」(Fen Li)が完成し、上海サルベージへの引き渡しが行われた。
沈没船引き揚げ台船「奋力」(Fen Li)
沈没船引き揚げ台船「奋力」(Fen Li)は、「長江口二号」を引き揚げる目的で上海市文化観光局と上海サルベージにより設計。
特徴として、船体中央部に長さ56m、幅20mの開口部があり、両側に「長江口二号」を引き揚げるための同期吊り上げ装置を搭載している。この台船1隻で吊り上げ、輸送、荷下ろしという3つの作業を行う事が出来る。吊上げ時の想定荷重は10,000トン。
船名 | 奋力(Fen Li) |
長さ | 130m |
幅 | 34m |
深さ | 9m |
中央開口部 | 56m×20m |
建造年 | 2022年 |
所有会社 | Shanghai Salvage (上海サルベージ) |
「長江口二号」引き揚げプロジェクト
2022年3月から「長江口二号」引き揚げ作業は開始されていて、2022年内での引き揚げ完了を目指している。
最終的な「奋力」による引き揚げ作業も興味深いですが、それより前作業で行う22本の巨大な半円形の鋼製梁で「長江口二号」を包み込む作業が気になります。水中作業なので見えませんが。
7月6日に「長江口二号」引き揚げの主力として作業している2,500トン吊りクレーン船「大力号」(Da Li Hao)での事前処理が完了。
今後、8月中旬から下旬にクレーン船「大力号」(Da Li Hao)が再度「長江口二号」引き揚げ場所に戻り、引き揚げに向けた作業を行う予定らしい。新型コロナウイルスや台風などで遅延する可能性はありそうです。
最終的に引き揚げ台船「奋力」(Fen Li)で引き揚げられた「長江口二号」は、近くにある上海造船所のドックに降ろされる予定。
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