ØrstedとWWFデンマーク(World Wildlife Fund、世界自然保護基金)がデンマークにあるアンホルト洋上風力発電所に3Dプリンターで作製したサンゴ礁を試験的に設置。
試験的なので効果の確認はこれからですが、3Dプリンターで作製しているという点が面白いですね。材質が何なのか分かりませんが、複雑な立体形状のサンゴ礁を3Dプリンターで作り上げてます。
アンホルト洋上風力発電所に12基設置
試験的に設置されたサンゴ礁は12基。3Dプリンターで作製され、大きさは約1立方メートル、重さは最大500㎏。
サンゴ礁を設置する目的の一つは、タラの生息地の数を増やすことだそうです。設置することにより、海洋生態系の回復力にプラスの効果を与える。
長年の乱獲、海底付近での酸素枯渇の増加、生息地の喪失はすべて、過去20年間にカテガットのタラ資源の減少をもたらしました。
タラの資源は現在驚くほど低く、生態系全体に壊滅的な影響を与えています。
トッププレデターとして、タラは緑色のカニなどの他の種を捕食することによって海洋生態系の微妙なバランスを維持するのを助けます。
カテガットのタラが少なくなると、緑色のカニの資源が成長し、生態系を乱し、他の種に悪影響を及ぼします。カニはアマモとカタツムリの種を食べ、アマモを生い茂りすぎた藻類から守ります。
アマモ自体が生物多様性と気候の両方にとって非常に重要であるため、これは問題を引き起こします。稚魚などの海洋生物にとって重要な生息地を提供し、酸素を生産し、海底を安定させます。
重要なことに、それはまた、そのルートネットワークに炭素を非常に効果的に貯蔵し、それが大気中に終わるのを防ぎ、地球の気温上昇に寄与する。
デンマークの生物多様性を回復するための3Dプリントされたサンゴ礁 |Ørsted (orsted.com)
👆上の引用内容を分かり易く言うと、
- タラ減少
長年の乱獲、海底付近での酸素枯渇の増加、生息地の喪失
- タラが捕食するミドリガニが増加
地中海緑蟹はワタリガニ科に分類されるカニで日本では要注意外来生物に指定されている
- 増加したミドリガニがアマモとカタツムリを食べる
増加したミドリガニがアマモとカタツムリを捕食。カタツムリはアマモに生える藻が増え過ぎないように食べてくれる。
- アマモと呼ばれる水生植物が減少
- 生態系バランスが崩れる
そんなに単純なものではないかもしれませんが、タラの生息地を増やそうと努力する試みはおもしろそうですよね。効果はすぐにでないでしょうけど。
アンホルト洋上風力発電所の概要
アンホルト洋上風力発電所は、デンマークのジュルスランドとアンホルト島の間のカテガット海峡に位置している。
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