Tetrahedronは、Jack-Up Barge BV、TNO、Shell、GEで構成されるコンソーシアムと共に洋上風力建設用の揚程に特化したクレーンのプロトタイプ(試作機)建設を発表。
2020年10月にTetrahedron craneの設計発表された時も感じましたが、見た目が頼りない気が。普通にブームの取り付け位置を高くする方が構造的にも単純で同じ効果を得られると思うんですけど、どうでしょう。
プロトタイプは2024年にオランダで完成する予定。
Tetrahedron crane
開発コンセプトは、 ”既存SEP起重機船のアップグレード” 。それも、吊り上げ高さ、揚程に特化したもの。
Cost efficient Offshore Wind Turbine Lifting
Tetrahedron, simply lifting high
Tetrahedronの掲載情報によると、5MWの洋上風車建設用に建設されたSEP起重機船にTetrahedron craneを設置することで揚程が50mアップして8~15MWの洋上風車建設が可能になるという。
Tetrahedron B.V.のLinkedInに掲載されているプレスリリースによると、Tetrahedron、Jack-Up Barge BV、TNO、Shell、GEで構成されるコンソーシアムはオランダ政府からの助成金を得ているようです。
プロトタイプの建設
プロトタイプは2024年にオランダで完成する予定。
プレスリリースに掲載されていた画像のクレーンを見るとSEP起重機船でジャッキアップした状態で185mの揚程がある。寸法を確認すると、クレーンが設置してあるポストの上端からクレーン頂部までが130mありました。
プレスリリースにも、”高さ130メートルのプロトタイプクレーンを建造する”という記載があるのでこのスケールのプロトタイプを建設するものと思われる。
プロトタイプ完成後は、クレーンの動作や各種テストが行われるようです。
The prototype will be built to measure key aspects of the Tetrahedron crane’s structural behaviour, verify the design and test its resilience against hot-topic phenoma such as crane-deflection and a sudden loss of load.
”突然の負荷損失”というのは、フック脱落事故を想定したものでしょうか。”ホットトピック現象”=”話題の現象”という言い方が、何とも言えません。
画像に登場しているSEP起重機船は、「JB 115」。コンソーシアムの構成企業でもある、Jack Up Barge BVが所有する300トン吊りのSEP起重機船。
Jack Up Barge BVのウェブサイトには、「JB 115」にTetrahedronクレーンを搭載している合成画像があったので、プロトタイプは「JB 115」に搭載する予定だと思われる。