ノルウェー沖の浮体式洋上風力で2年以上鳥との衝突記録無し

ノルウェー沖の浮体式洋上風力で2年以上鳥との衝突記録無し 洋上風力発電
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ノルウェー沖の浮体式洋上風力で2年以上鳥との衝突記録無し

TetraSparに取り付けられている鳥カメラ
出典:Norwegian Offshore Wind

New Report: No Recorded Collisions Between Floating Offshore Wind Turbine and Birds

(新レポート:浮体式洋上風力タービンと鳥の衝突は記録されていない)

出典:https://www.norwegianoffshorewind.no/news/new-report-no-recorded-collisions-between-floating-offshore-wind-turbine-and-birds

2024年10月24日、ノルウェーの洋上風力団体Norwegian Offshore Windはノルウェーのカルモイ沖10kmにある海洋エネルギーテストセンター METCentreで設置・運用されている浮体式洋上風力タービンTetraSparにおいて、2年以上に渡って風力タービンと鳥との衝突が記録されていないことを発表した。

鳥を監視するカメラはノルウェー企業のSpoorのもので、2022年1月から2024年6月末までの間に鳥カメラが検出した回数は21,000回以上にものぼるということですが、風力タービンと鳥との衝突は一度も無かったという。

ノルウェー水資源エネルギー局(NVE,Norwegian Water Resources and Energy Directorate)の委託を受けてMETCentreで収集されたデータは鳥が浮体式洋上風力タービンとどのように相互作用するかについての貴重な洞察を提供しており、METCentreがAIソリューションを検証し、改善するユニークな機会を与え、新しい風力技術の開発に理想的な場所であることが証明されたと、SpoorのCEOは述べている。

詳細レポート

Period APeriod B全期間
期間2022年1月1日~
2023年2月18日
2023年10月18日~
2024年6月30日
日数424日256日680日
分析データ日数391日(92%)197日(77%)588日(86%)
分析データ時間3,571時間1,916時間5,487時間
鳥類検出数12,718回8,420回21,138回
分析時間あたりの鳥類検出数3.6回4.4回3.9回
鳥類の検出が無かった日数48日(12%)16日(8%)64日(11%)
衝突の可能性を検査した検出数2,630回2,630回
特定された衝突数0回0回
浮体式洋上風力タービンTetraSparでのモニタリング結果
出典:Post-installation monitoring report
(https://norwegian-offshore-wind-assets.ams3.cdn.digitaloceanspaces.com/uploads/0dee43fe6498b92098e71f1b1ee038fd.pdf)

詳細レポートの結果を見ると、2つの期間のデータが示されており、1つ目のPeriod Aは2022年1月1日から2023年2月18日、2つ目のPeriod Bは2023年10月18日から2024年6月30日までとなっている。

2023年10月に鳥類衝突の可能性をより正確に検出するため、機器の調整がおこなわれたと書かれており、Period AとBの間でデータ収集されていない期間はそのためなのかもしれません。洋上風力タービンと鳥類との衝突が0回というデータも興味深いですが、鳥類検出の無い日があるとは言え、平均すると1時間当たり約4回の鳥類検出があるというデータにも少し驚きました。

詳細レポート Continuous Bird Monitoring With Spoor’s Camera- and AI-Based System at the TetraSpar Demonstrator Floating Wind Turbine(テトラスパーの浮体式風力タービン実証機で、スポーアのカメラと AI ベースのシステムによる継続的な鳥類監視)

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