「Baltic Power」でポーランド国内製造のナセル設置


出典:Baltic Power
2025年11月13日、ポーランド沖に建設が進められている「Baltic Power offshore wind farm」でポーランド国内製造のナセルを搭載したVestasの15MW風力タービン「V236-15.0MW」3基が設置されました。
ナセルが製造されたのはポーランド北西部の西ポモージェ県シュチェチン(Szczecin)にあるVestasの生産施設。バルト海に面し、ドイツとの国境沿いに位置するシュチェチンのナセル組立工場では「Baltic Power offshore wind farm」に設置する76基の風力タービンのうちいくつかのナセルを供給する予定。
Vestasがシュチェチンでナセル組立工場の建設を発表したのは、およそ3年前にあたる2022年10月。ポーランド初となるVestasのナセル組立工場では、600人以上の従業員が雇用されている。この他にVestasはシュチェチンに2026年操業開始予定のブレード製造工場設立計画を明らかにしていましたが、2025年10月に計画中止を発表しています。
Baltic Powerの掲載情報によると、シュチェチンの工場で製造したナセル以外にも「Baltic Power offshore wind farm」の主要部品を現地製造しているという。洋上変電所の上部構造、陸上ケーブル、トランジションピースなどを現地製造しており、プロジェクト期間全体における現地調達率は21%を超えると見込まれている。
風力タービン設置は2025年7月に開始

ポーランド国内製造のナセル設置は今回が初めてですが、風力タービンの設置作業はCadelerの1,600トン吊りSEP起重機船「Wind Osprey」により2025年7月から開始されています。
風力タービン基礎のモノパイル設置作業は、Van Oordの特殊杭打ち船「Svanen」で施工がおこなわれ、2025年2月に最初の設置作業が完了。
【動画】シュチェチンのナセル組立工場からの出荷
15MW風力タービンのナセルとハブを近くで見るとその巨大さが伝わってくる。
シュチェチンの工場で製造したナセルを場内の門型クレーンを使用してUNITED WIND LOGISTICSの重量物運搬船「VESTVIND」へ積み込む様子を見ると、整った設備で安全に作業しているという印象を受けます。
Baltic Power Offshore Wind Farm

| 名称 | Baltic Power Offshore Wind Farm |
| 設置位置 | ポーランド沖合23kmのバルト海 |
| 発電容量 | 1,140MW |
| 基礎構造 | 着床式、モノパイル |
| タービンメーカー | Vestas |
| 風力タービン | 15MW「V236-15.0MW」 |
| 設置基数 | 76基 |
| 運転開始 | 2026年 |
| 事業者 | PKN ORLENとNorthland Powerの合弁会社 |
| その他 | 洋上変電所2基(モノパイル基礎) |
























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