中国で世界初となるタンデム型ツイン風力タービンの設置に成功
华能自主研制的世界首台串列式双风轮风机成功吊装
(華能が独自に開発した世界初のタンデム型二重風車ファンの吊り上げに成功)
https://www.chng.com.cn/detail_jtyw/-/article/ccgb60va5Gwc/v/1156030.html
2023年5月13日、中国華能集団有限公司(China Huaneng Group)は世界初となるタンデム型ツイン風力タービンの設置に成功したと発表。中国華能集団が独自に開発したという風力タービンは、一般的なものとは異なり、ナセルの前後にそれぞれ3枚ずつブレードが取り付けられている。その名の通りツイン風車。
「赛瑞号」という名前が付けられたツイン風力タービンの出力は2.7MW。ブレードを前後に配置することで得られる大きな特徴のひとつが、同じ出力の風力タービンと比較してブレードの長さを半分近くまで短くすることができる点だという。徹底的な研究を実施し、新型ブレードと協調制御システムの開発に成功。これにより、ブレードサイズを大幅に縮小しても効率的な風力エネルギー利用を実現している。
ツイン風力タービンは、従来の風力タービンに比べてコスト面で10%以上削減され、発電効率は15%以上向上するという。
ツイン風力タービンを考え付く想像力もスゴイですが、イメージしたものを実現する力はそれ以上にスゴイことなのかもしれない。
”世界首台”のツイン風力タービン
ツイン風力タービンの設置を行う画像のタワー部分には”世界首台”という文字が確認できますが、中国語で”世界初”という意味。
中国華能集団の発表記事では、2.7MWという単機出力以外の仕様については記載が無いので不明。画像を見て感じるのは、ブレードが2基分搭載されその回転を支えるためにタワー部材が太くなっているような感じで、出力2.7MWにしては確かにブレードは短い印象。そのブレード長さがナセル前後で違う様にも見えます。
風は一方向にしか吹かないので、前後のタービンはアップウィンド方式とダウンウィンド方式を組み合わせた仕様になっているのでしょうか。この辺も説明は記載されていないのであくまでも想像ですが、発想としては実用的なのかもしれません。
明陽智能のツイン風力タービン
中国のタービンメーカー明陽智能(MINGYANG SMART ENERGY)もツイン風力タービンを発表しています。1ヶ所から2本のタワー部材に分かれてタービンを設置するタイプなので形状は大きく違い、まだ設置されたことはありませんが、想定されている出力は8.3MWの風力タービン2基で16.6MW。
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