Ro-Ro船に風力補助推進システム「eSAILs」搭載

Ro-Ro船に風力補助推進システム「eSAILs」搭載

First-ever fixed suction sails for ro-ro segment as bound4blue completes eSAILs® installation on Airbus-chartered LDA vessel

（bound4blue が Airbus チャーターの LDA船舶に eSAILs® の設置を完了、RO-RO セグメント用では史上初の固定サクションセイルを完成）

https://bound4blue.com/first-ever-fixed-suction-sails-for-ro-ro-segment-as-bound4blue-completes-esails-installation-on-airbus-chartered-lda-vessel

2024年3月4日、スペインに本社を置くbound4blueは、AirbusがチャーターするLouis Dreyfus Armateurs（LDA）のRo-Ro船「Ville de Bordeaux」に3基の風力補助推進システム「eSAILs」を設置したと発表。

Ro-Ro船「Ville de Bordeaux」に設置した「eSAILs」はそれぞれ高さ22ｍ。2023年11月にポーランドで基礎部分の設置作業を先立って実施。そして先週、スペインのビーゴ（Vigo）にある造船所で本体部分の取り付けがおこなわれ、その作業は2日間で完了したという。

船舶サイズに合わせた3種類のモデル

名称	eSAIL model 1	eSAIL model 2	eSAIL model 3
幅	2.85m	4.5ｍ	6ｍ
高さ	12~17m	18～26ｍ	24～36ｍ
自動制御	有り	有り	有り
傾斜システム	随意	随意	随意
設置船舶	漁船 一般貨物船 多目的輸送船	ハンディサイズ MR LRⅠ パナマックス フェリー Ro-Ro船	LR アフラマックス スエズマックス カムサマックス ケープサイズ VLCC

bound4blueのウェブサイトに掲載されている情報によると、「eSAILs」は船舶サイズに合わせて幅の異なる3種類のモデルがあるようです。高さに関しては、各モデルの範囲から選択可能。今回、Ro-Ro船「Ville de Bordeaux」に搭載したものについては特にプレスリリースで記載されていませんが、高さ22ｍということなので幅4.5ｍの「eSAIL model 2」であることが推測できる。

Ro-Ro船「Ville de Bordeaux」は早速、搭載後の初航海へ

「eSAILs」の搭載を完了したRo-Ro船「Ville de Bordeaux」は、2024年3月3日にフランスのサン＝ナゼールを出港して搭載後の初航海へ。約2週間後にアメリカのモービルへ到着する予定。

今後の「eSAILs」設置予定、丸紅 子会社の貨物船にも

bound4blueにとって「eSAILs」の設置は、今回のRo-Ro船「Ville de Bordeaux」で4隻目になるそうです。そして、今後も多くの設置予定が入っているという。

その中で、2022年11月に丸紅は子会社にあたるシンガポールのMMSLを通じて、長さ229ｍのばら積み貨物船「Crimson Kingdom」（クリムゾン・キングダム）に高さ26ｍの「eSAILs」4基を設置する契約を締結。2024年の今年に設置が予定されているそうです。

船名	船種	載貨重量トン数	設置基数	設置高さ
Atlantic Orchard	ジュースタンカー	35,584トン	4基	26ｍ
（Odfjell）	ケミカルタンカー	不明	不明	不明
Pacific Sentinel	ケミカルタンカー	50,332トン	3基	22ｍ
Crimson Kingdom	ばら積み貨物船	84,860トン	4基	26ｍ
（SNA THUA’A PAE）	貨客複合船	不明	1基	22ｍ

【動画】「eSAILs」設置作業

ポーランドでの基礎設置

スペインのビーゴで本体部分の取り付け

気になる起重機船「REM-220」

「eSAILs」を設置する作業は十分興味深いんですが、ポーランドでの基礎設置に登場する起重機船が非常に気になりました。ちょっと衝撃的。

ジブにはポーランドのグダニスクにある造船所 Remontowa の名前が書かれているので、造船所の起重機船だと思われる。自航式で100トン吊りのフックを2基搭載しており、最大吊り上げ能力は200トン。

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