リーダー長さ150ｍ、世界最大の杭打ち船「二航长青」竣工
出典：龙船风电网
2024年12月24日、上海振華重工（ZPMC）で中交第二航務工程局有限公司向けに建造していた杭打ち船「二航长青」（Er Hang Chang Qing）が竣工しました。
杭打ち船「二航长青」の船体寸法は長さ130.5m、幅40.8m、深さ8.4m。特徴的なリーダーは長さ150mで最大重量700トン、直径7mの杭を打設することが出来る。中国船級社（CCS,China Classification Society）に登録されているクレーンに関する情報は、900トン×1、700トン×2、400トン×1と記載されています。
中国では「二航长青」と同じような旋回しないタイプのリーダー式杭打ち船「一航津桩」を2022年1月に建造していますが、「一航津桩」のリーダー長さは142m。このたび竣工した「二航长青」は世界最大の杭打ち船として報じられています。
杭打ち船「二航长青」で建造着工となるFirst steel cutting（鉄鋼切断式）がおこなわれたのは2024年1月。その後、2024年11月にリーダー搭載、船体進水。建造着工から竣工までの期間は1年かかっていない。
出典：Sohu(搜狐)
ギネス認定、リーダー起伏に推力5,000トンの油圧シリンダーを使用
長さ150ｍという巨大なリーダーの建て起こしには推力5,000トンの油圧シリンダーを使用。この油圧シリンダーは世界最大でギネス世界記録に認定されていると中国メディアで報じられています。
ギネス世界記録（Guinness World Records）のウェブサイトで検索すると、Largest hydraulic cylinder（最大の油圧シリンダー）として2024年10月15日に認定されていました。認定されいる数値は、油圧シリンダーの長さ22.6ｍ、取付長さ26.3m、最大ストローク時の長さ47.3m、ロッド径1.119m、外径1.97m。
リーダー建て起こしの仕組み
横に倒した状態のリーダーを垂直に建て起こす時に推力5,000トンの油圧シリンダーで押し上げていくのは何となく理解できる。しかし、両者の画像で油圧シリンダーとリーダーを接続しているポイントが違っていることに気が付きました。恐らく、ある程度リーダーを建て起こしたところで油圧シリンダーの接続位置を変えているんだと思います。段取り替えの時に仮受けする部材は、リーダーが倒れている状態で甲板上にある赤い円筒状の2本の鋼材。リーダーを建て起こした状態になると宙ぶらりんにぶら下がっているのが確認できます。
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