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深海掘削船を洋上風力の基礎設置船に改造する計画

深海掘削船を洋上風力の基礎設置船に改造する計画 洋上風力発電
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深海掘削船を洋上風力の基礎設置船に改造する計画

 2023年4月19日、Transocean と Eneti は洋上風力発電設備の設置に向けた合弁会社を設立する意向を示すMOU(memorandum of understanding)を締結したことを発表した。両者はそれぞれの子会社を通じて合弁会社を設立するという。

 まだ覚書(MOU)を締結した段階なので、今後の交渉が順調に進み最終的な契約に至るかどうかは分かりませんが、計画しているプロジェクトは非常に興味深い内容のようです。

覚書(MOU)とは?

覚書(MOU)とは、Memorandum of Understandingの略で、了解覚書という意味。当事者間の合意内容を書面化したものであり、ほとんどの場合において法的拘束力はなく、不履行による罰則もない。

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最大2隻の掘削船を洋上風力設置船に改造

 Transoceanは、洋上で石油やガスなどの海洋掘削を行う大手の国際企業で深海や過酷な環境での掘削技術と数多くの掘削船を保有している。

 今回の合弁会社設立に向けた覚書(MOU)では、交渉が成功し、最終的な契約が締結されることが条件とした上で、保有船の最大2隻を洋上風車設置船へ改造するという。改造船は、直径12m、重量3,500トンのモノパイルを最大6本搭載して運搬する能力があるとのことで、風力タービン基礎の設置に焦点を当てているようです。SEP船では無いので当然と言えば当然。

 搭載されるクレーンについては、Enetiの掲載記事には記載が無く、Transoceanの方にだけ情報が記載されていました。クレーン能力は5,200トン。これも重量3,500トンのモノパイル取扱いを考えると想像の範囲内。

 掘削船を改造して、DEMEの「Orion」やJan De Nulの「Les Alizés」といった世界最大クラスの自航式クレーン船にするという計画。なかなか壮大なプロジェクト。

関連記事 「Orion」Arcadis Ost 1 世界最大級のモノパイル28本設置完了

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掘削船を洋上風力設置船へコンバージョンした前例

掘削船「GSF JACK RYAN」
出典:FleetMon | WG7000
改造後の4,000トン吊り自航式クレーン船「Bokalift 2」
出典:Boskalis

 掘削船から洋上風力設置船への改造は過去に「Bokalift 2」でおこなわれています。そして、改造前の掘削船「GSF JACK RYAN」は、Transoceanが所有していた。

船名Bokalift 2
(GSF JACK RYAN)
吊上能力4,000トン吊
長さ231m
49m
深さ21m
建造年2000年
※2021年に改造
所有会社Royal Boskalis

 「Bokalift 2」の改造は、ドバイに本拠を置くDrydocks Worldで船幅の拡張を含む船体の改造を行い、クレーンの設置は中国のHuisman Chinaで行われました。搭載しているクレーン能力は4,000トン。

 全長は231m、船幅は35mから49mに拡幅され、甲板貨物スペースは7,500m2。自航式で最大速力は11ノット、DP-2の自動船位保持装置を搭載。

 改造後、台湾の洋上風力発電プロジェクトでは、高さ72m、重量1,400トンのジャケット基礎設置などを行い、プロジェクトを完了しており、今回のTransoceanとEnetiによる改造船プロジェクトの参考になっていると思われる。

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