ドイツ沖の「Nordseecluster A」洋上変電所基礎2基設置

ドイツ沖の「Nordseecluster A」洋上変電所基礎2基設置 洋上風力発電
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ドイツ沖の「Nordseecluster A」洋上変電所基礎2基設置

ドイツ沖の北海に建設中の洋上風力発電所「Nordseecluster A」で洋上変電所基礎2基の設置が完了しました。これにより風力タービン基礎のモノパイル全44基を含む「Nordseecluster A」の基礎設置作業が完了。

Nordseecluster offshore wind project」は、15MWの風力タービン44基で構成される660MWの「Nordseecluster A」および60基で構成される900MWの「Nordseecluster B」という2段階で建設が計画されている。

「Nordseecluster A」に洋上変電所を1基ではなく2基設置する理由は、エリアが離れているためだと思われます。基礎構造がジャケット式とモノパイル式で異なっているのは、トップサイドの重量や形状、設置場所の地盤条件によるものだと思いますが、定かではありません。

世界最大のクレーン船「Sleipnir」による設置作業

「Nordseecluster A」で洋上変電所基礎のジャケットとモノパイル式のトランジションピースを設置したのは、Heerema Marine Contractorsが所有する世界最大の20,000トン吊りクレーン船「Sleipnir」。

Heerema Marine Contractorsの情報によると、ジャケット重量は1,950トン、トランジションピースの重量は830トン。冬季の厳しい海象条件の中、困難な気象状況の合間を縫って作業を進め、スケジュール通りに設置を完了したという。LinkedInに投稿された画像では、雪かみぞれのようなものが降る甲板上を作業関係者が歩く様子を紹介しています。見ているだけで寒そう。お疲れさまでした。

「Sleipnir」による洋上変電所基礎設置で作業にあたった作業員は約290人。2基の洋上変電所トップサイドは、2026年に設置予定。

出典:Heerema Marine Contractors

Nordseecluster offshore wind project

「Nordseecluster offshore wind project」の概要
  • 設置位置:ドイツ ユイスト島から北へ35kmの北海
  • 発電容量:総発電容量1,560MW(A:660MW [N-3.7 225MW・N-3.8 435MW]、B:900MW [N-3.5 420MW・N-3.6 480MW])
  • 風力タービン:Vestas V236-15.0 MW、104基
  • 風車基礎:着床式、モノパイル(最大重量1,750トン)
  • 運転開始:Nordseecluster A=2027年、Nordseecluster B=2029年

「Nordseecluster offshore wind project」は、ドイツ北西部にあるユイスト島から北へ35kmの北海に建設が予定されている総発電量1,560MWの洋上風力発電所。事業者は、RWEとNorthland Powerの合弁会社でしたが、現在はRWE(51%)、Norges Bank Investment Management(49%)。4つの風力発電サイトで構成されており、2段階のフェーズで建設が計画されている。

「Nordseecluster A」は、N-3.7(225MW)とN-3.8(435MW)で15MWの風力タービン44基で構成され発電容量は660MW。

「Nordseecluster B」は、N-3.5(420MW)とN-3.6(480MW)で構成され、発電容量900MW。

2023年4月にVan Oordは、「Nordseecluster offshore wind project」の風力タービン基礎輸送・設置について優先サプライヤーに選ばれたことを発表。そして、設置作業にはSEP起重機船「Boreas」を建造後の初プロジェクトとして配備することを明らかにしていました。

「Nordseecluster A」の風力タービン設置は2026年に開始され、運転開始は2027年初頭の予定。「Nordseecluster B」の風力タービン設置は2028年に開始され、運転開始は2029年初頭の予定。

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