「Pioneering Spirit」がジャケットとトップサイドを連続で撤去。ただし、同一のプラットフォームではなく、別のプラットフォームのジャケットとトップサイド。
1つの作業の中でジャケットとトップサイドを撤去するのは初めて。トップ画像の「Pioneering Spirit」を見ると前と後ろ両方に撤去したものが積まれているのが分かります。
Valhall油田
Valhall油田は、北海中部のノルウェーにある油田。
Valhall油田(Valhall area)は橋で接続された5つのプラットフォームを備えた中央フィールドと、中央フィールドから遠隔制御される4つの坑口プラットフォームで構成されている。
”boepd”とは、barrels of oil equivalent per dayの略で、石油換算バレル/日(石油換算バレルでの日量)を表している。石油換算バレルは、1バレル(159リットル)の原油を燃焼させたときに生じるエネルギーを1ユニットとしたものである。原油換算バレルともいう。
”boepd”だけだと”バレル/日”ですが、前に記号が付くと以下のような意味になるそうです。
なぜか”千”はtではなくmになる。兆と被るからですかね。調べるのに1時間費やしました。
表記 | 意味 |
---|---|
boepd | バレル/日 |
mboepd (thousand) | 千バレル/日 |
mmboepd (million) | 百万バレル/日 |
bboepd (billion) | 10億バレル/日 |
tboepd (trillion) | 兆バレル/日 |
ちなみに、Valhall油田の出資比率90%で管理を行う「Aker BP」のウェブページに記載してある2021年の生産量は ”46.4mboepd(net)” 。最初は ”m” なので” 4,640万バレル/日” かと思いましたが、他のデータとつじつまが合わないので調べると”千バレル/日”というのが分かり、 ”46,400バレル/日” でした。
Valhall油田についての記載ページ:ヴァルホール – エイカーBP (akerbp.com)
Valhall油田で撤去予定又はすでに撤去されているプラットフォームを整理。
冒頭に書きましたが、Valhall油田の中央フィールドには5つのプラットフォームがある。その内、3つのプラットフォームと13km南にあるHod Aプラットフォームの撤去。当然ですが、プラットフォームの間に架けられている橋も撤去されます。
すでに撤去が完了したものに撤去順で番号を付けました。
プラットフォーム | トップサイド | ジャケット |
---|---|---|
QP (Quarters Platform) | ①2019年 撤去済 (3,800トン) | ②2021年 撤去済 (上部:600トン) (下部:2,500トン) |
DP (Drilling Platform) | ③2022年 撤去済 (5,800トン) | ④今回撤去 (3,000トン) |
PCP (Production Platform) | ⑤今回撤去 (14,100トン) | 今後 撤去予定 |
Hod A | 今後 撤去予定 | 今後 撤去予定 |
撤去の流れ
撤去順で作業の様子を確認。👇下の画像は① QPトップサイド撤去が終わった後の状態。
ジャケットを上部、下部の2分割で撤去
今回撤去されたDPジャケット。JLS使用。
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