捕鯨母船「関鯨丸」完成、引き渡し
2024年3月29日、下関市の旭洋造船で共同船舶向けに建造していた捕鯨母船「関鯨丸」が完成し、引き渡しがおこなわれました。「関鯨丸」は昨年まで活躍していた「日新丸」に代わる新たな捕鯨母船として建造。
「関鯨丸」は引き渡しがおこなわれた後、冷凍用コンテナ設置のため関門海峡を抜けて下関の長州出島に向かいました。今後は、4月3日に下関港で関係会社や報道機関などを対象に船内の見学会がおこなわれるほか、5月21日には今季の捕鯨に向けて出港式がおこなわれる予定。
捕鯨母船「関鯨丸」
船名 | 関鯨丸 |
総トン数 | 9,299トン |
長さ | 112.6m |
幅 | 21m |
速力 | 12ノット |
最大乗船人員 | 100人 |
航続距離 | 7,000海里 |
船名「関鯨丸」の由来は、下関市の「関」と「鯨」の字を使い、新しい母船を下関に「歓迎」するという意味が込められているという。
建造費用は約60億~70億円。全長112.6m、幅21m、最大乗船人員100人、速力12ノット、航続距離は7,000海里で南極海への到達が可能。船尾部分にはスリップウェイ方式の揚鯨設備があり揚鯨ウインチを使用して70トンの揚鯨ができる。将来的な大型鯨種の捕獲枠追加にも対応。
捕獲した鯨を船内で鯨肉原料として生産して貯蔵する保冷庫は従来の巨大冷艙から複数のリーファーコンテナへに変更し、冷凍鯨肉が少ないときの電力消費量を抑えることが可能。20フィートコンテナ40基、袋製品保冷庫60tで合わせて860トンの冷艙容量を備えている。
捕鯨母船「関鯨丸」の建造スケジュール
- 2023年2月着工、安全祈願式
- 2023年6月起工式
- 2023年8月進水
- 2024年3月竣工・引き渡し
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