2,000トン吊りSEP船「白鹤滩」による11MW風車設置
2023年4月13日、中国南部の広東省陽江市の沖合で建設中の粤電陽江青州洋上風力発電プロジェクトで2022年9月に完成した2,000トン吊りSEP起重機船「白鹤滩」(Bai He Tan)によって最初の洋上風力タービン設置が完了。
設置した洋上風車は、中国のタービンメーカー明陽智能(MingYang Smart Energy)が製造した「MySE 11-230」。単機出力11MW、ローター直径は230m。
SEP起重機船「白鹤滩」(Bai He Tan)に搭載されているクレーンの吊り上げ能力は最大2,000トン、水面上からの揚程は最大170m。15MWの洋上風車設置が可能という事ですが、あまり揚程に余裕があるようには見えません。設置する風力タービンの単機出力というよりも、ハブ高さとブレード長さによって設置できるか否かが決まるという事が分かります。
粤電陽江青州洋上風力発電プロジェクトについて
粤電陽江青州洋上風力発電プロジェクトは、中国南部の広東省陽江市の50~55km沖合で建設されており、第1・第2の総発電容量は1,000MW。風力タービンは、明陽智能の「MySE 11-230」を92基設置する予定。
クレーン船「福景001」の事故が起きた現場?
いろいろ調べていると、設置した風力タービン基礎の施工を行ったのは、2,000トン吊りクレーン船「福景001」(FU JING 001)のようです。
基礎はジャケット式で巨大なガイド材を使用して基礎杭を先行打設。その後、ジャケット下端を先行打設した基礎杭に挿入して設置するという手順。
クレーン船「福景001」は、2022年7月に台風3号の影響で座礁し、船体が2つに割れて沈没している。
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