世界最大となる根固石設置船の改造計画をBoskalisが発表

世界最大となる根固石設置船の改造計画をBoskalisが発表 船舶
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世界最大となる根固石設置船の改造計画をBoskalisが発表

世界最大となる根固石設置船の改造計画をBoskalisが発表
根固石設置船「Windpiper」(完成イメージ)
出典:Boskalis

2025年1月6日、Royal Boskalis B.V.は既存船を積載容量45,500トンの根固石設置船(SRIV,Subsea Rock Installation Vessel)へ改造する計画を発表しました。

改造元となる既存船の詳細は明らかにされていないようですが、根固石設置船の船名は「Windpiper」。改造後の船体寸法は長さ227m、幅40m。2つの船倉があり、積載容量は45,500トン。海底に根固め石を投入するムーンプールを備えており、洋上風力タービン基礎などの洋上構造物の保護に不可欠な傾斜落下管も装備。さらに、7つのスラスターとDP2の自動船位保持装置を搭載しており、厳しい洋上条件で最適なパフォーマンスを発揮するよう特別に設計されているという。

洋上風力発電プロジェクトにおけるエネルギー転換を促進する上で重要な役割を果たすことが期待されていて、改造後に施工する最初のプロジェクトは北西ヨーロッパであることを明らかにしている。根固石設置船「Windpiper」は2026年第1四半期に引き渡し予定

Boskalisが現在保有している根固石設置船3隻のうち2隻は改造船

船名SeapiperSeahorseRockpiper
積載容量15,000トン17,500トン24,000トン
長さ147.24m162m158.6m
36m38m36m
深さ9m9m13.5m
DPSDP-2DP-2DP-2
速力11.5ノット13ノット11.5ノット
建造年2000年1983年2011年
改造年2009年/
2022年
1999年

Boskalisは改造計画を発表した「Windpiper」の他に「Seapiper」「Seahorse」「Rockpiper」という3隻の根固石設置船を保有している。プレスリリースの中でも、これまでに既存船を新しい目的の作業船として改造してきた実績があると述べていますが、「Rockpiper」を除く「Seapiper」「Seahorse」の2隻は既存船を改造して根固石設置船に改造しています。

新造船を建造するのではなく既存船を改造するという持続可能なアプローチについて、既存船体の耐用年数を延ばすだけでなく、船の市場投入までの時間に関しても大きな利点をもたらすと説明している。

Boskalisは根固石設置船の他にクレーン船でも既存船を改造した実績があり、アメリカのTransoceanが所有していた掘削船「GSF JACK RYAN」を4,000トン吊りクレーン船「Bokalift 2」に改造しています。

改造前の元船「FJELL」
出典:MarineTraffic | Rush 2112
改造後の「Seapiper」
出典:Boskalis
改造前の元船「GSF JACK RYAN」
出典:MarineTraffic | WG7000
改造後のクレーン船「Bokalift 2」
出典:Boskalis
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