中国東方電気が世界最大の26MW風力タービンナセルを発表


2024年10月12日、中国東方電気集団(Dongfang Electric Corporation)は福建省福清市にある生産ラインから世界最大となる26MW風力タービンナセルがラインオフしたことを発表しました。
26MWの風力タービンナセルには、完全統合型セミダイレクトドライブ技術を採用。シャフトシステム、ギアボックス、発電機が高度に統合されており、自社の18MW洋上風力タービンと比較して、トルクが67%増加、風力タービンの振動は36.8%減少、温度上昇は5.9%減少しているという。
風速8m/sを超える中風速から高風速の海域向けに設計。年間平均風速10m/sの場合、1台で100GWhの年間発電電力量が見込まれている。
日本の環境省が発表している令和3年度の1世帯当たりが消費した電力量は4,175kWhなので、26MW風力タービン1基で約24,000世帯分に相当。

出典:環境省ホームページ
(https://www.env.go.jp/earth/ondanka/kateico2tokei/energy/detail/01/)
ローター直径は300m以上

出力26MWを生み出す風力タービンのローター直径も世界最大になるという。中国東方電気集団のプレスリリースでは、設置時のハブ高さ185mという数値は明記されていますが、ローター直径やブレード長さについての数値は書かれていません。その代わり、受風面積は標準的なサッカーコート10.5面分に相当すると書かれています。
標準的なサッカーコートの大きさは105m×68m(7,140m2)、10.5面分となると7,140m2×10.5面≒75,000m2。この受風面積75,000m2から逆算するとローター直径は309m。この件を報じるメディア情報では、ローター直径は310mを超えているという記事も確認されています。とんでもない大きさであることは間違いない。
ついに、ローター直径300mを超える風力タービンが設置される日も近づいてきたようです。
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