トルコで座礁した貨物船の乗組員8人を陸上から張ったロープで救助

2026年5月1日、トルコ北西部の黒海に面したサカリヤ県カラス沿岸でカメルーン船籍の貨物船「Ninova」(全長83m)が荒天による走錨で座礁する事故が発生。
事故当時の現場は高波、強風、豪雨という状況だったため、船舶やヘリコプターによる救助は困難であった。座礁した貨物船「Ninova」の船内にいる乗組員8人を救助する方法として、トルコの沿岸安全総局(KEGM,Kıyı Emniyeti Genel Müdürlüğü)が採用したのは ”varagele sistemi”(ヴァラゲル・システム)と呼ばれる方法。
貨物船「Ninova」の乗組員8人は無事に救助されたそうです。
ジップラインのような救助方法 ”varagele sistemi”

KEGMがXに投稿した救助映像によると、”varagele sistemi” は座礁した船体と陸側にロープを渡し、滑車を使用して乗組員を一人ずつ救助していくという方法。いわゆるジップラインと同じ様な仕組みで、ロープの一端は船舶に向け発射して乗組員が固定、もう一端のロープは陸側に固定。


救助される乗組員は救命胴衣とハーネスを装着した状態で一人ずつ滑車をロープにかけて陸へ移動しますが、高低差がほとんど無いため別のロープで引っ張っているのが確認できます。

座礁した船体から陸までは結構な距離があるものの、ロープはかなりのテンションで張られており、陸側の反力に何を使っているのか気になるところ。注意深く映像を見ると、陸側のロープは使用機材を運搬してきた車両と連結されていました。迅速に救助作業をおこなえる上に無駄のない効率的な方法。
所有者や運航状況が不明な貨物船「Ninova」

出典:Marinetraffic | Liviu Preoteasa -gk
報道されている情報によると、座礁した貨物船「Ninova」は所有者や運航状況が不明な船舶だという。
1989年に建造され、現在の船名である「Ninova」として運航を開始したのは2021年。しかしその後、2023年に売却されてから現在の所有者と運航会社は不明。ここ数年でイタリア、ロシア、トルコの当局から多くの欠陥(deficiencies)を指摘されているという。
貨物船「Ninova」は傾いた状態で海岸線に座礁したままとなっており、浸水しているという情報もでている。今後の船体撤去作業が速やかにおこなわれるのか疑わしい。
| 船名 | Ninova |
| 総トン数 | 1,853トン |
| 載貨重量トン数 | 2,541トン |
| 長さ | 83m |
| 幅 | 12m |
| 船籍 | カメルーン |
| 建造年 | 1989年 |
【動画】座礁した貨物船「Ninova」から乗組員を救助する様子
Sakarya Karasu’da karaya oturan NINOVA isimli gemide bulunan 8 kazazede personel, kara tahlisiye (can kurtarma) ekibimizce geleneksel varagele sistemi kullanılarak başarıyla tahliye edildi. pic.twitter.com/uYbY8j5Kaz
— KEGM (@kiyiemniyet) May 1, 2026



















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