Hollandse Kust West Betaトップサイド設置

Hollandse Kust West Betaトップサイド設置 洋上風力発電
スポンサーリンク

Hollandse Kust West Betaトップサイド設置

2025年5月22日、Heerema Marine ContractorsHollandse Kust west Beta の設置が無事に完了したことを発表しました。

オランダのエグモント・アーン・ゼーから約50km離れた北海で設置作業をおこなったのは、Heerema Marine Contractorsの20,000トン吊りクレーン船「Sleipnir」。重量4,000トンのトップサイドを設置した基礎ジャケットは、ちょうど1年前に今回と同じ「Sleipnir」で基礎杭の打設を含む設置作業がおこなわれていました。

ジャケット側の挿入位置に取り付けたガイドを使用した設置

出典:TenneT

「Sleipnir」で吊り上げたトップサイド設置作業では、ジャケット側の挿入位置に取り付けたガイドを使用。ガイドに挿入して吊り下ろすことで、トップサイドを所定の位置へ誘導し、据え付けるという方法。

TenneTの掲載記事で、”逆さまにしたアイスクリームコーン”と例えられているガイドを使用した設置方法は同様の据付作業でよく見かけます。他にも風力タービン用ジャケットの脚を基礎杭へ挿入する作業でも採用されていたり、鋼製の重量物を据え付ける方法としては一般的。

身近な建設工事でも重量物の据付にガイドを使用することはありますが、現場で調達するようなちょっとした仮設物でこの方法を採用する時の注意点が1つ。ガイドの高さは同一にしてはダメ。👆上の画像を見ると、左側に見える2つのガイドは高さが異なっているのが確認できます。実際に施工をおこなうと分かりますが、ガイドが同じ高さだと挿入する時点で高い精度が必要となり、ガイドを使用する意味が無くなってしまう。高さに差をつけたガイドを取り付けるというのがポイント。

OranjeWind offshore wind farmの電力を送電予定

TenneTの掲載記事によると、Hollandse Kust west Betaの設置をおこなった北ホラント州沖には、Hollandse Kust west Alpha、Hollandse Kust noordの洋上変電所3つが設置されているという。2026年から使用可能になるHollandse Kust west Betaは、OranjeWind offshore wind farmの電力を送電予定。

OranjeWind offshore wind farmは、オランダの海岸から53km沖合の北海に位置し、Vestas製の15MW風力タービン「V236-15.0 MW」53基を設置する計画で総発電容量は795MW。洋上建設作業は2026年に開始され、2028年に完全稼働する予定。モノパイル設置に5,000トン吊りクレーン船「Les Alizés」、風力タービン設置に3,200トン吊りSEP起重機船「Voltaire」を使用することが発表されています。

出典:RWE
スポンサーリンク
興味深い海の世界

あらゆるものが巨大な海の世界。
なかでもインパクトの強い画像を中心に海の世界を紹介。

スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました