中国で建造中の2,200トン吊りSEP船のメインクレーン設置
中国のCIMC Rafflesで建造している2,200トン吊りSEP起重機船「博强3060」(BO QIANG 3060)のメインクレーン設置作業が無事完了。2,200トン吊りのメインクレーンはHuisman製で、LEC(Leg Encircling Crane)と呼ばれるSEP船のレグがある位置に搭載されるタイプ。
クレーン設置作業の様子はHuismanがLinkedInへの投稿で明らかにしている。現在、最終的なクレーンの試運転に向けた作業が本格的におこなわれている段階だという。完成・引き渡しは2023年の予定。
クレーン設置作業をおこなっている起重機船は、China Yantai Salvageの3,600トン吊り起重機船「德浮3600」(DE FU 3600)。
2,200トン吊りSEP起重機船「博强3060」
船名 | 博强3060 |
クレーン能力 | 2,200トン |
長さ | 133m |
幅 | 53m |
深さ | 11m |
レグ長さ | 136m |
最大作業水深 | 70m |
DPS | DP2 |
出典:CIMC Raffles Offshore
3,600トン吊り起重機船「德浮3600」
船名 | 德浮3600 |
クレーン能力 | 3,600トン |
長さ | 114m |
幅 | 48m |
深さ | 8.8m |
建造年 | 2014年 |
出典:CHINA YANTAI SALVAGE
2022年4月に建造スタート
出典:CIMC Raffles Offshore
上海博強重工集団有限公司(Shanghai Boqiang Heavy Industry Group)向けとなるSEP起重機船「博强3060」は、2022年4月29日にFirst Steel Cuttingがおこなわれて建造スタート。その後、2022年9月に起工式がおこなわれ、ドック内での建造が開始されていました。完成・引き渡しは2023年の予定。
- 2022年4月First Steel Cutting
- 2022年9月起工式
ドック内での建造開始
- 2023年完成・引き渡し予定
20MWの風力タービンを設置可能
出典:Huisman
最大吊り上げ能力2,200トンのクレーンを搭載したSEP起重機船「博强3060」は、ハブ高さ160mの20MW風力タービンを設置できるという。そして、自船甲板に12MWの風力タービン4セット、8MWなら8セットの部材を搭載可能。
HuismanがLinkedInに投稿したメインクレーンのブーム搭載が完了した画像では、高い台座の上にクレーンを設置しているので、確かに大きな揚程がありそう。
それにしても気になるのはSEP船の背後に見える造船所の巨大なジブクレーン。調べてみると、CIMC Rafflesのホームページには記載がありませんでしたが、LinkedInの概要欄に ”1,900トン吊りのpedestal crane” と書かれていました。画像では見切れていますが、先端にはフライングジブも取り付けられているみたい。
CIMC Raffles possesses comprehensive offshore engineering capabilities and is equipped with state-of-the-art facilities including the “Taisun”, the world’s largest gantry crane with a lifting capacity of 20,000 tonnes, a pedestal crane with a lifting capacity of 1,900 tonnes, a 300,000-tonne dry dock and a hydraulic press with capacity of 20,000 tonnes.
(CIMC ラッフルズは総合的な海洋エンジニアリング能力を有し、「Taisun」吊り上げ能力2万トンの世界最大のガントリークレーンをはじめとする、吊り上げ能力1,900トンのペデスタルクレーン、30万トンのドライドック、2万トンの油圧プレスなど最先端の設備を備えています。)
https://www.linkedin.com/company/yantai-cimc-raffles-offshore-ltd./about/
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