次世代洋上風力タービン輸送船「ROTRA FUTURA」引き渡し

次世代洋上風力タービン輸送船「ROTRA FUTURA」引き渡し 洋上風力発電
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次世代洋上風力タービン輸送船「ROTRA FUTURA」引き渡し

風力タービン部材輸送船「ROTRA FUTURA」
出典:Concordia Damen

2025年3月31日、中国の江蘇省鎮江市にある江蘇省鎮江船厰集団でAmasus Shipping向けに建造していた風力タービン部材輸送船「ROTRA FUTURA」の引き渡しがおこなわれました。

「ROTRA FUTURA」はAmasus Shipping、Concordia Damen、deugro Danmark、Siemens Gamesa、DEKC Maritimeが開発・建造を発表している2隻の風力タービン部材輸送船Rotra XLシリーズのうち1隻目にあたり、大型化する次世代洋上風力タービン部材輸送のため特別に設計されている。

船体寸法は全長167.6m、幅26m、深さ11.3m、載貨重量トン数15,600トン、貨物を積載する甲板面積は3,500m2。ブリッジは船首部分に配置され、視界を遮ることなく最適な積載を確保しながら貨物容量を最大化。そして、車両を乗り入れする独自のRO/ROシステムにより、巨大な貨物を安全かつ効率的に輸送。甲板設備としてLiebherr製のクレーンを3台搭載し、ブレードを3段に積み込むことができる独自のガントリーシステムが装備され、貨物の構成と積載方法に優れた柔軟性を提供。

輸送車両を船尾のランプウェイから直接乗り入れして積み込みする方法は容易に想像できますが、自船甲板に搭載している3台のクレーンを使用した積み込み方法は興味深い。Liebherrのウェブサイトに掲載されているCylinder Luffing Ship Craneの仕様を見ると、「LS-C 100」という100トン吊りの製品がありました。「ROTRA FUTURA」に搭載されている製品は不明ですが、能力的に自船の搭載設備でブレードの積み込みが出来るようです。実際に風力タービンブレードの積み込み状況を見てみたい。

Cylinder Luffing Ship CraneのLS-C series
出典:Liebherr
製品名LS-C 40LS-C 60LS-C 80LS-C 100
最大吊り上げ能力40トン60トン80トン100トン
最大アウトリーチ30m32m38m43m
重量40トン45トン70トン80トン

次世代洋上風力タービン輸送船「ROTRA FUTURA」

船名Rotra Futura
載貨重量トン数15,600トン
長さ167.6m
26m
深さ11.3m
甲板面積3,500m2
新造船と既存船の船体長さなど

Rotra XLシリーズ2番船「Rotra Horizon」進水

Amasusは、「ROTRA FUTURA」の引き渡しから数日後に同じ中国の江蘇省鎮江船厰集団でRotra XLシリーズ2番船「Rotra Horizon」が進水したことを発表しています。

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